[ケアビジネスSHINKA論 Vol.3163]

骨太方針2026

おはようございます、金曜日担当の尾添です。

原田も今週のメルマガで触れましたが、政府は今月21日に“経済財政運営と改革の基本方針
2026”、いわゆる「骨太方針2026」を閣議決定しました。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/decision0721.html
大きな枠組みをもとに、これから各論も協議が進められるかと思います。
我々に関連する部分について紐解いてみます。

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■■ 骨太方針2026
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◆まずは概要から。
政府が公表した「骨太方針2026」では、介護・福祉分野について、
??物価・賃金の変動への対応
??他職種と遜色のない処遇改善
??DX・AI・ロボティクス活用による生産性向上
??地域包括ケアの深化
??人材確保
を進める方針が明記されました。
いずれも業界内でよく目や耳にする最近のキーワードですね。
一方、介護保険の2割負担の判断基準見直しや金融所得・資産の扱いの検討も示されており、
「支える政策」と「負担見直し」が同時に進む局面に入っていると言えます。

◆来年4月を見据えた制度改正と第10期介護保険事業計画への反映に向けて、厚労省では、
給付の在り方、利用者負担、地域の提供体制、人員配置の柔軟化など議論を進めています。
そして実証で効果が確認されれば、次期報酬改定を待たずに人員配置基準の特例的な柔軟化
を検討する方向も示されています。
そうなると、制度変更を待ってから動くことではなく、制度変更を前提に先回りすることが
重要となります。
そして、そのために正しい情報をいち早く知ることが求められます。
私自身も介護事業を行うものとして、他人事ではありません。
先述のキーワード、また国から発表される各種情報をもとに、国が介護事業者に求めること
を挙げてみます。

◆1つ目は、数字で経営を語れる体制づくりでしょうか。
厚労省は、介護サービス事業者経営情報データベースを通じて、原則すべての介護サービス
事業者から、収益・費用・人員数などの情報を収集・分析する仕組みを進めています。
実態を正しく把握して政策や支援に反映させていくのでしょう。
我々は今まで以上に稼働率、人件費率、加算取得、収支構造など自社・事業所の状況を理解
し、説明できるようにならなければいけません。

◆2つ目は、DX(生産性向上)の強化。
骨太方針では、生産性向上と職員配置の柔軟化が明確に打ち出されています。
記録、見守り、請求、シフト、情報連携をつなげ、限られた人員でサービスの質をどう維持
するかまで設計できるかが問われます。
コストがかかることですが、このDXやITを経営改革の手段として扱うことが求められます。

◆3つ目は、制度変更の影響を受けやすい利用者層と事業を洗い出すこと。
厚労省の見直し意見では、地域特例、有料老人ホームの規制強化、ケアマネジメントや訪問
系サービスの在り方などが論点になっています。
報酬改定の影響はどの程度見込まれるか?
負担増に弱いご利用者の割合は?
規制影響を受ける形態ではないか?
紹介構造に依存した事業になっていないか?
など、今のうちに点検しておく必要があります。
制度が変わってから慌てるのでは遅いです。

◆他にも色々考えられますね。
今回の骨太方針2026は、処遇改善への期待を示しつつ、同時に経営の透明化と生産性向上
を求める内容となっています。
厳しく言うならば
「いよいよ従来通りの運営を続けるだけでは守られない時代に入っていく」
と言えそうです。

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今回の骨太方針2026の大きな特徴は、「財政を引き締める」よりも「成長のために国家が
積極的に投資する」姿勢を示したことでしょうか。
産業政策の強化としてAIや半導体分野の成長分野に中長期で支援・投資していくと示されて
います。
そして、社会保障改革を本気で進める姿勢も伝わってきます。
給付と負担の見直しは、事業者はもちろん国民全体に関わる大きな問題です。