おはようございます、金曜日担当の尾添です。
先日、メディアに取り上げられていた「リハビリ統括調整室」に関する記事、ご覧になりまし
たでしょうか。
https://www.joint-kaigo.com/articles/46125/
まさに今月、厚生労働省内に新たに設置されたばかりの「リハビリ統括調整室」は国が目指す
これからの社会像にも繋がるもの。
業界に関わる我々も知っておくべき動きです。
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■■ リハビリ統括調整室が目指すもの
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◆「リハビリ」といえばこれまでは、病院で怪我や病気のあとに体を動かす練習をするもの、
というイメージが強くありました。
しかし本来の(業界において我々が学んできた)リハビリとは、単に歩けるようにするとか、
手足を動かせるようにするというだけではありません。
リハビリの語源には、「もう一度、その人らしい状態に戻す」という意味があります。
つまり目的は体を元に戻すことだけではなく、その人がもう一度“自分らしく”暮らせるよう
に支えることです。
◆例えば、
・退院したあとに家で安全に暮らせること
・食事や着替えができること
・外に出られること
・家族の負担が軽くなること
・人とのつながりを失わないこと
こうした暮らし全体を支えることがリハビリだと言えます。
◆今回、国が「リハビリ統括調整室」なるものを新設した背景には、もちろん加速する高齢化
があります。
全国的に高齢者が増え、病院だけでなく介護現場、自宅、地域の中で支えを必要とする人も
増え続けています。
一方でそれを支える側を見ると、これまでの制度下では、医療、介護、障害福祉、健康づくり
などが別々に動いてきました。
そのため、同じリハビリでも場所が変わると役割や扱いが変わり、切れ目のない支援が難しい
面がありました。
そこで必要になるのが、バラバラに動いていた仕組みをつなぐこと。
「リハビリ統括調整室」とは、医療や介護だけでなく、予防や地域づくりまで含めてリハビリ
の役割を整理し、よりよく活かすための拠点(ハブ)を目指すのだと考えられます。
◆医療・福祉業界において、リハビリ職に求められる役割は今まで以上に大きく、広がりつつ
あります。
病院では早く安全に退院できるよう支えることが求められ、介護の現場では今できていること
を失わないよう支えることが大切とされています。
また自宅では家のつくりや家族の状況まで見ながら生活しやすい方法を考える必要があります。
リハビリ職には、体の動きを見る力だけでなく「その人がどう暮らしたいのか」を見つめる力
が求められるのです。
◆そして今後は、病気や怪我をした後だけでなく、弱ってしまう前から関わるリハビリも更に
重要になります。
転ばない体づくり、外出のきっかけづくりや支援、家で暮らし続けるための工夫など、地域の
中で果たすべき(求められる)役割はますます大きくなります。
今回の動きは、リハビリを「治すための訓練」から「暮らしを守る支え」へ捉え直しましょう
というサインなのかも知れません。
これから問われるべきなのは、何分(どれだけ)リハビリをしたのかだけではありません。
その人が安心して家や地域で暮らせるようになったのか、もう一度やりたいことに近づけたか、
家族の不安が軽くなったのかなど、まさに「アウトカム」が求められます。
◆リハビリの本当の価値は、そこにあるのだと思います。
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冒頭で紹介したサイトの文中にある「法施行から60年」とは、理学療法士と作業療法士の資格
や仕事の範囲を定めた法律、すなわち「理学療法士及び作業療法士法」ができてから60年とい
うことです。
リハビリ=療法士など専門職だけのもの、ではなく、業界内にあってもさまざまな強みや役割
をもつもの同士が地域内で連携して力を発揮していく。
地域包括ケアシステムという大きな枠組みにも通じる動きだと言えますね。