[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2713]

介護とICT

みなさん、おはようございます。
金曜日、ではなく今回は木曜日のメルマガ担当、ケアビジネスパートナーズの尾添です。
明日が祝日ということで代表より指令を受けての登場です!

先週のメルマガでも記事を引用しました、2月17日号の週刊東洋経済から別のトピックを。
2024年度の改定において、一定のICT導入基準を満たした施設において人員要件が緩和され
るという話です。
まだ具体的な内容は見えていませんが、気になるのは本改定のベースとなっている、とある
実証実験について。
施設でも自宅でも高齢者の暮らしにICTを活用する場面は増えてくるでしょうし、そうなれば
私たちにとっても無関係とはいきません。

それでは本日のメルマガです。

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■■介護とICT
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◆ICT導入条件を満たすことによって、どれくらい人員要件が緩和されるのかというと・・・
現在の介護施設における3対1の人員配置が、3.33対1になると言われています。
施設の入居者数にもよりますが、大きな人員削減につながりますね。
どのようなICT設備・機器が条件となるのか、これからの発表が待たれます。

◆もちろん時代の流れですし、ICT化はあらゆる業務において必須だと考えています。
ただ今回の改定について調べてみると、政府が規制緩和を決定する根拠にしたのが2023年に
業界大手であるSOMPOケアが行った実証実験の結果のようなのです。
SOMPOケアが全国12の施設において、入浴支援装置や情報連携ツールなどICT機器を導入
し、その導入前後での業務時間を比較したもの。
結果としてICT導入後の業務時間が導入前より76%に減少、そこから3.33対1でも業務対応
できるというという判断に至ったのです。

◆もちろん歓迎する声もあります。
一方で、このSOMPOケアの実証実験結果の内訳をみると、そう単純な話ではないようです。
業務削減された24%のうち、ICT導入による短縮効果は約6%であり、その他はQラインと
いうSOMPOケア独自の名称をもつ担当者による効果とのこと。
(これはSOMPOケアが公表している結果です。)
Qラインとは「クオリティライン」の略語で、施設内で洗濯・掃除・ごみ捨て・配膳下膳など
いわゆる間接業務を専門で担う担当者の呼び名。
ということは、業務削減の大半は、その間接業務から解放されて直接業務(介護業務)に特化
できたから・・・ということですね。
SOMPOケアは「Qラインによる約17%の削減もICTが活用されたもの」と発表しています。

◆実証実験の中身や今回の改定決定に関してのコメントは控えますが、認識するべきは「間接
業務が無くなるわけではない」こと、また当然ながら「間接業務を担う人員は必要であり、
そこにも人件費は発生する」ということ。
そして「ICT化には資金や従業員のリテラシーが求められる」こと。
それらを踏まえたうえで検討していく必要があります。
ICT化すれば直ちに省人化できる・・・という単純な話ではありません。

◆あらゆるICTやDXのサービスが介護業界に向けてリリースされています。
程度の差はあれども、実際に導入している会社や施設も少なくないと思います。
前段でも書きましたが、いずれサービスの導入は必須となるでしょうし、そうであれば今回の
改定を「時期尚早」と切り捨てるのではなく、業界にとって、そして自社にとってのICT化
について考えるキッカケにしたいものです。
ドラえもんは、そう簡単には現れてくれません。

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弊社(ケアビジネスパートナーズ)としてもICTサービスは大きな研究テーマと考えて活動
しています。
業界内だけではなく、他業界、そして他国からも学ぶべく情報収集しています。
よい情報をお持ちであれば、是非とも教えていただければと思います!

2月22日ということで大好きな猫の話をと思いましたが、思い浮かびませんでした笑
強引に、ドラえもんの名前だけ。

今週もお疲れ様でした。
ステキな週末をお過ごしください!