[ケアビジネスSHINKA論 Vol.1550]

「優先順位で悩むことがあります」~首都圏某地区介護経営者より~

おはようございます、

ケアビジネスパートナーズの原田です。

「社会福祉法人どうしが相互に連携・協働しやすい
環境の整備に向けて、

新たな法人制度を創設する」

・・・・
4〜5年ほど前に議論となった、

“非営利ホールディングカンパニー型法人”

の復活、と理解して差し支えないでしょうか^^

関心をお持ちの皆様は、下記をご確認くださいませ。

※第3回社会福祉法人の事業展開等に関する検討会

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05226.html

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

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■■「優先順位で悩むことがあります」〜首都圏某地区介護経営者より〜
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●今週初めのメルマガでご紹介させていただいた、シャトレーゼホールディングス会長
齊藤寛氏のインタビュー記事。その内容を受けて先日、首都圏地区の介護経営者様(A社
長)より、「この辛さ、ホントよく分かるなぁ、、、」と感じられるコメント(ご質問)を
いただく機会がありました。

●A社長からいただいたこのコメント(ご質問)、本メルマガにお付き合いいただいている
皆様の中にも何らかの“気付き”を感じていただける方がいらっしゃるかもしれない?とい
う想いのもと、本日は是非、A社長からのコメント(ご質問)のエッセンスについて、皆様
にも共有させていただきたく思います。以下、内容ご確認くださいませ。

●「久しぶりのレスです。(中略)先日共有いただいたシャトレーゼホールディングス会長
齊藤寛氏の記事の中にあった「三喜経営(=お客様に喜ばれる経営・お取引先様に喜ばれる
経営・社員に喜ばれる経営)」の考え方について、頭では分かりつつ、現実で悩む私がいます」

●「“例えば、営業マンがお店に出向くと、どうしても自分の成績を上げるための施策を考
えてしまいます。だから、なかなか営業がうまくいかない。まずは自分ではなく「お客様が
喜ぶことは何かを一番に考えるように」と言っています”…記事の中にもそのようなくだり
がありましたが、事象は違えどホント、こういう優先順位付けの悩みに突き当たることがよ
くあります」

●「“理想・あるべき姿から考えれば間違いなくAという選択肢が大事”“一方、今の現実
においては(Aとは異なる)Bという選択肢を選ぶことの方が現実的(或いはそうせざるを
得ない)、という場合、本当に悩みます。原田さんならこんな時、どのように考えてやって
こられたのでしょうか?」・・・・(以上、抜粋終了)

●ちなみにA社長は上記内容を、自社の職員状況になぞらえて考えられたとのことでした。
誤解を恐れずに申し上げれば、「組織・チームをかき乱す職員が社内におり、再三注意を繰
り返しているものの、一向に改善されない」「もううちの会社では無理だと分かっているが、
人員基準上、辞めていただくと経営に問題が生じてしまう」そんな状況で今、とても悩んで
おられるとのことでした。。。。(正に“現場あるある”話ですよね)

●過去に同様の悩みを幾度も経験し、失敗もしてきた私としては、「気持ち的によく分かる
なぁ」と思い切り(?)共感しつつ、また、そのような局面に直面した場合の、過去の自身
の対応方法(失敗・成功含む)も振り返りながら、「あくまで私見・個人的見解ですが、、、」
と枕詞を置きつつ、次のようにお答えさせていただいた次第です。

●「大変お辛い状況にあろうこと、お察しいたします。(中略)あくまで私個人の経験則か
もしれませんが、大変な状況にあろうことは重々感じつつも、それでもやはり私としては、
Aの選択肢を採るべきかと存じます。何故ならそれらは偏に、我々経営者の過去の判断が生
み出した“結果”であり、いたずらに他の職員にストレス・迷惑をかけるべきではない、と
思うからです(年齢的にも大先輩に対し、生意気な物言いで恐縮です)」

●「勿論、時間軸の問題はあろうかと思います。これ以上放っておくと顧客に甚大な迷惑が
かかってしまう、或いは組織が壊れてしまう、というような予断を許さない状況であるなら
ば、例え人員基準減算等の厳処を受けたとしても可及的速やかに選択肢“A”を実行すべきでし
ょう(辛い結果は経営者の勉強代として受け入れざるを得ません)」

●「或いは未だ時間的に余裕があるならば、一定の準備を行い、環境を整えた段階で選択肢
“A”を実行する、ということもあろうかと思います。ただ、それはいたずらに意思決定を
延ばすという意味では決してなく、Aを実行する、と決めた上での一定期間の準備である、
という位置づけであることは言うまでもありません」

●「御社の現場を見ることなく大変失礼なを事を申し上げ、その点、本当に恐縮なのですが、
いずれにしても、“B”という選択肢に逃げてしまっては、よほどの神風でも吹かない限り、
会社は良くならない、と思料致します。是非、“原理原則”を自己都合で歪曲させることな
く、自社をもう一段、高みに引き上げる経営判断だと思って乗り越えてください。私も応援
しています」・・・・

●「“ど真ん中”の経営判断を、自己都合で勝手解釈するな。起こり得る問題は全て経営者
としてのお前の責任であり、成長ステップだと理解して先に進め。軸をぶらす事無く、苦し
い時期を我慢しながら何とかそれを乗り越える。その苦しさを連続して乗り越えることで
しか、経営者は成長できないことを覚えとけ」・・・・30代の頃、誤った判断を正当化しよう
としていた私に対し、激励を込めた叱咤を思い切り浴びせてくれた先輩経営者の言葉を思
い出します(逃げ場もなく、あの時はホント、辛かったです。。。。)。

●・・・・さて、誠に僭越ながら上記内容、皆様はどのようにお感じになりましたでしょうか?
「そんなレベルの話、俺には関係ない」と是非、皆様には感じていただきたいのですが^^、
それでも少しでも心に引っ掛かりを感じられた方は一度、時間を取り、自らの今の意思決定
を点検してみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、朝8時から早朝ミーティング。

終了後に西宮(兵庫県)に移動し、

2件の打合せをこなし、

夜は大阪で仕事打合せを絡めた懇親会です。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。