[ケアビジネスSHINKA論 Vol.721]

管理者に求められるスキルとは。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の原田です。

昼間は暖かな時間も多くなってきましたが、

夜はまだまだ寒いですね。

春まで「もうあと少し」という感じでしょうか。
(待ち遠しいですね^^)

では、本日もメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■管理者に求められるスキルとは
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●先日、首都圏の介護経営者様より電話をいただき、「(介護職員と違って)管理者を養成するにはどのような能力を開発しなければならないのか、アドバイスが欲しい」というご相談をいただきました。今日は、その方にご紹介させていただいた、とあるロジックを皆様にも共有させていただきたいと思います。

●皆様は、ハーバード大学の教授ロバート・カッツ氏が1955年に提唱した理論「カッツの理論」をご存知でしょうか?彼は、管理職に求められる重要スキルとして「テクニカルスキル」、「ヒューマンスキル」、そして「コンセプチュアルスキル」の3つを挙げました。以降、この3つのスキルについて簡単に説明させていただきます。

●先ず初めのスキル「テクニカルスキル」 ですが、これは「業務遂行能力」と訳されます。自らが担当する業務を遂行するのに必要な専門知識や技術のことを指し、例えば、介護サービスを提供する上での技術的スキル等がこちらに当てはまります。

●続いて、2つ目のスキル「ヒューマンスキル」。これは「対人関係能力」と訳されます。上司や部下、同僚、ご利用者、ご家族、その他関係者等と上手くコミュニケーションをとる能力を指し、例えば、部下に出す指示の意図を正しく伝えたり、ご家族への効果的なプレゼンテーション等もこの能力が大きく関係しています。

●そして最後、3番目のスキル「コンセプチュアルスキル」は「概念化能力」と訳されます。周囲で起きている事象や状況を構造化し、問題の本質をとらえる能力のことです。例えば、業務が上手くいかなくなったとき、あるいはトラブルが起きたときなどには情報を収集し、全体を把握、問題の原因を突き止めると共に将来を予測して解決策を具現化したり、或いは日々、現場に立ち会っていなくとも現場の状況を的確に把握する為のKPI(以前のメルマガで解説した「主要業績評価指標」の略)を設定したり等、多くの能力が必要です。場合によっては前述に加え、発想力や創造力なども必要になるでしょう。これらを総合した能力が「概念化能力」となります。

●カッツ理論によると、この3つのスキルとマネジメントレベルには関係性があると言われています。低い層のマネジメントレベル(リーダー等)においてはテクニカル・スキルが特に重要だと考えられる一方、マネジメントレベルの階層が高くなるほど(管理者・施設長等)、コンセプチュアル・スキルの重要性が増す、という相関関係です(ヒューマンスキルはマネジメントレベルの上下に関係なく重要なレベルだと定義されています)。

●皆様の社内の管理者・施設長の方々は、ヒューマンスキルを礎にしつつ、高いコンセプチュアルスキル」を備えていらっしゃいますでしょうか?そんなことを念頭に置きながら、一度、自社の育成・評価システムを点検してみてもいいかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、長崎市内でセミナーです。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。