[ケアビジネスSHINKA論 Vol.1102]

職員のせい?それとも、、、?(その2)

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

地域によっては、先週金曜日ぐらいから一気に冷え込みが
厳しくなってきたようですね。

木曜日まで気温が30度近くあった地域も多い中、

体調を壊された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

年末まで後約2ヵ月半、

皆様、くれぐれもご自愛くださいませ。

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点───────────────────────────────────
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■■職員のせい?それとも、、、?(その2)
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●先週末のメルマガの続きです。「介護業界には意識の低い職員があまりにも多すぎる」と
いう発言をされたA社長に、「ただし悪いのは「怠け者でやる気のない」労働者ではない。
従業員が会社の価値ある仕事に貢献することで意味や目的や幸福感を見つけられるような
目的意識の高い職場を提供していない会社のほうだ。」という引用抜粋文の内容をお伝えし
た時の話についてです。A社長は始め、とても不服そうな顔をされながら「原田さん、そん
なの現場を知らない人間のきれいごとだよ。原田さんだって、そう思うでしょ?」と一刀両
断されました。

●「う~ん、、、正直なところ、分かりません」そうお伝えした上で、私はさらに話を続けま
した。「この一節は私自身、とても好きなくだりの一つですが、社長が今おっしゃった、“会
社と社員、どちらが悪いか”という論点については私自身よく分からない、と言いますか、
そもそもあまりその論点自体に意味がないようにも感じます。この文章が本当に伝えたい
ことはそこ(=会社が悪い)ではないようにも思うんですよね」

●「あくまで私見としてお聞きいただきたいのですが、私は今の社長の状況から脱却するた
めの改善方向は2つしかない、と感じています。1つ目は、もし社長が“意識が低い”と表
現されている層の職員を(不本意ながら)これからも雇用し続ける、というようにお考えが
あるなら、ご紹介させていただいた文の中にあるような「価値ある仕事に貢献することで意
味や目的や幸福感を見つけられるような」職場をどうやってつくっていくかについて、今以
上に本気で掘り下げていかなければならないのではないでしょうか」

●「そして2つ目は、そもそもとして“意識が高い(orそのポテンシャルを持っている)層の
方々が集まる”ような状態をつくりたいと考える場合。換言すれば“意識の低い層の方々がそ
もそも応募しづらくなる”“意識の低い層の方々が選考プロセスの段階で前に進みづらくなる”
ような人財確保スキーム・プロセスをあらためて再設計し直すことが必要になってくると思
います。社長はどちらを選択されますか?」

●「社長の心の疲れや愚痴(?)については大変よく共感できるところでもありますので、
それはそれとして、私にお話して下さることで少しでも気持ちが軽くなるならばいつでも
お聞きしますよ、決して不得意な分野ではありませんので(笑)。でも、同じことを続けて
いては、社長のストレスは延々と続くだけです。」

●「超高齢や少子化等による人口構造・労働力構造、“はたらく”価値観の変化やテクノロ
ジーの台頭等々、外部環境が急激に変化してきている今だからこそ、この状況に対し、“課
題は必ず内にあり、外にあるのではない”というスタンスで、具体的に変革に着手していく
べきだ、と私は思うのですが、如何でしょう?」その後、先週末のメルマガでお伝えさせて
いただいた通り、しばらく黙り込んだA社長は眉間にしわをつくり、目をつぶって腕組み
をしながら低い声で、次のように呟かれた次第です「課題は内に・・・・一理あるな、確か
に。」「こういう言葉って、当り前のようでいてホント、奥が深いよね。理解しているつも
りでも、自分事となるとつい頭から抜け落ちてしまう」・・・・

●私たちの業界は、“ソーシャルワーク”という専門性を備えた業界です。今まで“サービ
スをご利用される方(顧客)”に対して向けられてきたソーシャルワークですが、これから
は“はたらく職員”に対してもその専門性を向けていく必要があるのかもしれません。A社
長と同じような課題をお感じになられている方々は一度、そんな視点で自社を見つめてみ
ては如何でしょう?ひょっとするとそこから、新たなヒントやブレイクスルーが生まれて
くるかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、東京都心において打合せ&デスクワークが
続きます。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。