頑張っている介護事業者様へ

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
経営に役立つ情報等をお届けします!
(※)エナジャイザー:エネルギー(energy)や活力を提供する人
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本メールは名刺交換、セミナー、問合せ等を通じて原田匡と接点があった
介護事業者様に送信させていただいております。
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こんにちは、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の原田匡です。

大変ご無沙汰の方もそうでない方も
いらっしゃるかと思いますが、

今日から皆様にメールマガジンと
いう形で、様々な情報をお届けして
いきたいと考えています。

是非、何らかの気付きやお役に立つ
情報・考え方等をお届けできればと
考えておりますので、何卒宜しく
お願い致します。

さて、今日は、関東の某地区で
お会いした介護経営者様とのやりとりを
皆様にご紹介させていただきます。

「そんなの当り前よ!」と思う方も
いらっしゃるかもしれませんが、
何かの参考になれば幸いです。

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「原田さん、私が介護事業を経営する
理由はお金ではありません。
普通に生活さえできればそれでいいんです。
年収も300万円あれば十分。
だって、ボランティア精神で経営していますから。
利益だって、そんなに必要ありません。
皆が生活できさえすればそれでいいんです。」

外見からも優しさが滲み出ている、ある女性
経営者の言葉です。

一見、とても清々しい話に聞こえます。

でも、私は思いました。

「この方はきっと素晴らしい人格者なんだろうな。
だけど、経営者としては果たしてどうなのだろう?」

一通り話をうかがった後、私は次のように
質問しました。

「社長のお考えはわかりましたし、共感するところ
も多く、勉強にもなります。

ただ、それで働いている社員は本当に幸せなの
でしょうか?

働いている社員の後ろには何人の家族がいるのか
考えたことはありますか?
例えば、社員の子供が今後、どんどん成長していき、
経済的にもっとお金を稼がないと、という状況に
なったりすることもありますよね?

もちろん、いま、社長の事業所でサービスを受けて
おられるご利用者もたくさんいらっしゃることでしょう。
それだけの人たちの生活を支える、その中心に社長が
いらっしゃることを自覚されての発言なのでしょうか?」

黙って目線をそらす社長に、私は続けて質問
しました。

「社長、私は300万円でいい、という社長の
気持ちに嘘偽りはないと思います。

でも、社長が「経営者」という立場を選択された
のであれば、もっと利益に真剣になるべきではない
でしょうか?

かといって、別に私は、社長にもっと給与を
とりなさい、というつもりも毛頭ありません。

自分が本当に年収300万でいいのなら、
例えば自分の年収を1千万ぐらいは確保できるぐらいに
利益を出し、その上で700万円を世の中に寄付する。

もしくは頑張ってくれている社員の皆さんに配分して
あげる。

もしくは、次の事業の展開費用としてためておく。

その方がよほど社会のためになるとは思いませんか?」

利益に対して罪悪感があるのか、それとも利益を上げ
られない経営を行っている自分を正当化しているのか……。

いずれにせよ、介護職員という立場ならいざ知らず、
経営者がこのような感覚だけではまずいですよね。

他方、大変元気のよい、30代前半の若手介護経営者からも、

「介護事業者がベンツに乗ったっていいじゃないか」

という言葉を聞きました。

介護業界の中で、儲かる、という言葉はとかく
“禁句”のような扱いを受けています。

その瞬間に、「拝金主義だ」「福祉関係者として失格だ」
というレッテルを貼られてしまう。

「数年前の大手介護事業者を思い出せ。介護事業で
儲けようと思えば、ああやって不正に手を染めるしか
ないんだ。」

「大切なご利用者を金儲けの道具にする気なのか!」

とにかく、「儲かる」という言葉を否定する材料には
事欠きません。

確かに、儲けという言葉を頻繁に使うのに抵抗感がある
ことは理解できます。

しかしながら、私たち経営者はこの儲け、即ち「利益」
については、よく考える必要があるのではないでしょうか。

特に「ボランティア精神」「福祉の心」と言う言葉を
多用する経営者に考えていただきたいと思います。

そもそもなぜ、利益を上げる行為に悪い印象が付きまとう
のでしょう?

それは「利益を上げること」そのものではなく、
利益の上げ方や、利益が上がった後のお金の使い方に
対する印象が悪いからではないでしょうか?

得たお金を経営者の私利私欲だけに使ったり、経営者
だけ裕福な生活をしたり、それを世間に見せびらかしたり
といった、

人間として品性に欠ける経営者のイメージが付きまとう
からではないでしょうか?

基本報酬が定められている関係上、過度の値下げ合戦
などの価格競争が起こりにくい介護業界にあって、

「安定して利益が高い」ということは、
「安定して売り上げが高い」ということとほぼ同義です。

そして、安定して売り上げが高いということは、満足して
その事業所を利用されているご利用者やご家族が多い、
つまり、サービスに対する満足の「質」×「量」が高い、
という証であり、逆に、「売り上げが低い」事業所は、
サービスに対する満足の「質」×「量」が低い、
ということではないでしょうか?

その高い売上によって生まれた利益を何に使うのか? 

もっとたくさんの方に喜びや安心を提供するために事業を
拡大する原資にする。

頑張った社員に適切な処遇向上を行うための原資にする。

企業として体力をつけるために内部留保する。

社会に寄付、もしくは社会活動に積極参加する。

そして、責任を持って経営を行った経営者自らも相応の
利益を享受する。

この、企業としてごく当たり前のことを行うためにも、
私たち経営者はもっと利益向上に真剣になる必要が
あると私は思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

初回という事で、少し長めになってしまいました(笑)。

私自身、そんな“真面目で一生懸命で、進化志向の経営者”
のお役に立でるよう、頑張ってまいりたいと考えています。

是非、何かお役に立てれば幸いです。

ありがとうございました。

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CB-TAG(シー・ビー・タッグ)
(介護経営総合研究所)

◆運営会社:株式会社タッグ
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TEL :06-6306-6567 
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           ~Visionary Care Company~

社会貢献と利益創出の両立に真剣で、成長・進化を目指す介護事業者に、
業界特性を踏まえた有益な経営情報の発信、及びツールの開発・提供を
行う。その結果、「地域で最も愛され、必要とされ、関わる全ての人々を
幸せに出来る会社=「Visionary Care Company」を多数創出し、介護業界
活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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 します。また、その際は、「介護経営エナジャイザーの原田匡によると」
 と一言付け加えていただければ嬉しいです。後は、皆様の良心にお任せ
 します。
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