[ケアビジネスSHINKA論 Vol.836]

数値の“本当”に関心を持つ。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

広島カープ、遂に優勝しましたね!

私は別段、カープファンという訳ではないの
ですが、

“25年ぶりの快挙”

という意味では、素直に凄いことだな、と思います。
(ファンの皆様、おめでとうございます!)

また、カープが優勝に至るまでの過去からの歴史・
プロセスについて書かれた記事を読みましたが、、

“地域密着ビジネス”

という共通のキーワードを持つ我々介護業界と
しては、

様々気付きの宝庫です。

興味がある方は是非、下記記事を読んでみて
下さいね。

なぜカープは24年も優勝できなかったのか
~黒田も新井も・・広島を苦しめた「2つの制度」~

http://toyokeizai.net/articles/-/135543

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■数値の“本当”に関心を持つ。
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●先日、組織活性化について4名の介護経営者と意見交換をする機会があったのですが、その際、離職率に話が及び、“平成27年度の業界全体の離職率は16.5%(by介護労働実態調査結果)”という数値が話題に上がる中、その場にいたA社長がとても鋭く、有意義な指摘をされておりました。今日は、その際のA社長の発言を皆様にもご紹介させていただきたいと思います。“数値の“本当”に関心を持つ”というお話です。

●A社長の発言の趣旨は次の通りです。「離職率16.5%を知っておくこと自体、価値がない訳では決してないが、それでは介護業界の実態が今一つ見えてこない気がするし、自社としても経営を見直す参考指標としては粗すぎる気がする。重要なのは平均よりもむしろ離職率の“バラつき”であったり、同事業・同規模毎の調査データであったり等、“16.5%”という数値データに至る手前、或いは後ろ側に存在する情報なのではないか」

●A社長の指摘、とても重要だと思いませんか?“16.5%”という数値も勿論、有意義な数値ではありますが、これだけでは業界全体の実態を表しているとは言いづらいかもしれませんし、それ故、自社の経営改善に有効活用しようと思えば、もう少し踏み込んで“本当”のところを掴む必要があるように思います。例えば、“平均16.5%”という数値の後ろ側には、「離職率10%未満の法人が全体の42.8%」「離職率30%以上の法人が全体の21.2%」等の数字が横たわっています。これらの数値を踏まえて介護業界の現状仮説を立てるとすると、「総じて離職率が高い」というよりも、「離職率の低い事業所と高い事業所に二極分化している」と考える方が、より実態を表している、と考える方が適切かもしれません(という実態を踏まえれば、自社の手の打ち方も変わってきますよね)。勿論、更にロジックをブレイクダウンさせていく中で、更なる実態が見えてくることもあるでしょう。大切なのは、数値の裏側に在る“本当”を知ろうとする“分析思考”なのかもしれません。

●介護業界は公費が投入されているという側面、或いは国策的にとても重要な業界である等の背景があるが故に、他産業以上に数値データが豊富に揃っています(しかも、無料で見る事が出来るものが多い、という、恵まれた環境です)。経営者の皆様は是非、これらの数値情報を有効活用する、という視点と共に、その数値の“本当”を知る姿勢の重要性をあらためて確認・認識しておいた方がいいかもしれませんね。

※上記数値データをもっと詳しくお知りになりたい方はこちらをご参照ください。

平成27年度介護労働実態調査結果について

http://www.kaigo-center.or.jp/report/h27_chousa_01.html

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は東京駅近郊で役員会。

今週は私には珍しく(?)、ずっと東京の予定です。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。