[ケアビジネスSHINKA論 Vol.697]

得意を生かすその裏で。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の鈴木です。

今週もよろしくお願い致します。

今週は、某地域で地域社会を巻き込んだ計画に
かかわらせていただきながら、

法人様の個別支援を中心に動いておりました。

支援させていただいた地域には初めて足を踏み
入れましたが、

その地にある歴史的な背景もあるのか、

そこにいると非常に崇高な心地よい気分になり
ました。

やはりいいところというのは沢山あるな、

とあらためて実感しました。

時間が許せばもう少しゆっくりしたかったのですが。

では、メルマガの中身に入らせていただきます。

今回は、先週の話のつづきとも言える話。

先週は得意を生かそうでしたが、今週はその裏に
ある課題です。

今日の視点───────────────────────────────────
■■
■■自社の強みを生かす専門特化、その裏に潜む経営課題を再考する。
■■
────────────────────────────────────────

●先週は小規模事業者の生き残りには、得意分野で勝負することがとても重要だという話をさせていただきました。得意とするサービスが地域ニーズにマッチすれば、経営的にも成果が期待できるということで、いくつかの事例も紹介させていただきました。

●さて、とはいえ得意分野に特化するためには整理しなければならないこともあります。「得意」なことにより集中するための環境をどう整備すればよいか、ということです。その整理のために、この「得意」「苦手」という軸にもうひと軸を加えてみます。それは、「必要なこと」(やらねばならないこと)と「必要でないこと」(やらなくてもいいこと)という軸です。その2つの軸をたて、よことして交差させると4つのカテゴリー(象限)が形成されます。それを整理すると次の通りとなります。

(軸A)
得意なこと ― 苦手なこと
(軸B)
やらねばならないこと ― やらなくてもいいこと

●このなかで、「やらなくてもいいこと」は「得意」であれ、「苦手」であれそれほど気にする必要はないでしょう。「専門分野に特化する」とは「得意」かつ「必要」なことに集中する行動です。つまり、「得意なこと」かつ「やらねばならないこと」は対応しやすい領域と言えます。問題は、「やらねばならないこと」かつ「苦手なこと」の扱いです。これにどう向き合っていくか。

●「苦手」領域に力を分散させずに、「得意」領域に法人の経営資源を集中投下できる環境が構築できれば「得意」に特化する環境ができます。そのためには、まず「必要」なものを洗い出し、それを「得意」「苦手」に分類し、そこの「必要」「苦手」部分の空白を埋めることにより、「得意」なことにより集中できる環境が構築できます。

●その空白を埋めるヒント。ひとつは外部の活用です。つまり「苦手なこと」を外の力で補うことです。例えば、地域との連携が課題であれば、地域連携に強みを持つ他社を1社特定し、そことの提携を模索することが効果的かもしれません。人材育成、研修強化という面で考えれば、それを補うような他との連携、恊働もあるかもしれません。また、労務、財務、法務等の管理部門でいえば、専門家の活用も効果的でしょう。ただし、専門家を活用する際にはそれぞれの専門家の特性を見極め、専門家にも得意分野があるでしょうから、そこをしっかり認識することが大切であり、その上で、いかに相性のいいパートナーと繋がるかが重要です。どこを補えば自社の「得意」に集中できる環境が構築できるか。この視点からの整理は、特に小規模事業者にあっては効果的です。

────────────────────────────────────────

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

又、ご意見等もお聞かせ下さい。

今朝はお付き合いいただき、ありがとうございました。