[ケアビジネスSHINKA論 Vol.3154]

歴史に学ぶ「後継者育成」

おはようございます、金曜日担当の尾添です。

今週水曜日の原田のメルマガで「後継者育成」について書かれていました。
最近、原田と同テーマについて話をする機会が多くあり、あれこれ考えます。
視点を変えて、歴史に学ぶことをもって取り上げてみたいと思います。
(本質的な内容は原田メルマガをご参照ください!)

───────────────────────────────────────
■■
■■ 歴史に学ぶ「後継者育成」
■■
───────────────────────────────────────

◆後継者育成というテーマは、つい「誰を選ぶか」という話になりがちです。
また自分のやり方や経験をもとに、ついつい「求める」ばかりになることも。
もちろん正解はありませんし、人によって考えや受け止め方も様々。
ですが歴史を眺めてみると、実は成否を分けるのは「人選」そのものより「任せ方」や「承継
の設計」であることが少なくありません。
誰もが知る人や企業を中心に、調べた範囲でご紹介します。

◆徳川家康
江戸幕府を開いた後、わずか2年で将軍職を秀忠に譲っています。
しかも、ただ席を譲っただけではありません。
自分が健在なうちに実務を経験させ、次の世代まで見据えて布石を打った。
承継を一回きりのイベントではなく、「体制づくり」として考えていたわけです。
天下泰平のための戦略ともども、(良い意味で)したたかですね。

◆松下幸之助
残された数々の言葉には、後継者育成の本質がにじみます。
「物をつくる前に人をつくる」
「事業は人なり」
立派な戦略や仕組みがあっても、それを担う人が育っていなければ続かない。
だからこそ任せる、でも決して放り投げない。
最終責任は上が持ちながら、現場で考え、判断し、修正する機会を渡していく。
この距離感が絶妙なのだと思います。

◆現代企業でも似た話があります。
トヨタでは、少し前に行われた社長交代の際、「継承と進化」をテーマに掲げました。
前のトップが築いた価値観を受け継ぎつつ、次の時代に合わせて進化させる。
承継とはコピーでも否定でもなく、「軸を残して更新すること」なのだと教えられます。

◆逆に、学びになる失敗もあります。
武田勝頼は、父・信玄という巨大な存在の後を継ぎました。
能力だけで単純に語れない面はありますが、環境が変わった局面で組織の足並みや勝ち筋の
更新が間に合わなかった。
偉大な先代の成功体験が強いほど、次の世代は苦しくなる。
これは今の経営でも十分に起こり得る話ですし、多くの後継者が苦しむことでもあります。

◆後継者育成とは、正解を教え込むことではなく、自分で考え、決めて動き、時には失敗し、
そうしながら「立て直す場を渡す」ことなのかもしれません。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

事業を承継するにおいて、経営者の為すべきこと。
いつまでもハンドルを握り続けることではなく、次の人が安心して握れるように道を整えて
おくこと。?承継とは単なるバトンタッチではなく、未来への設計なのだと思います。