[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2514]

タッチハンガー

みなさん、おはようございます!
金曜日の担当、ケアビジネスパートナーズの尾添です。
突然ですが「タッチハンガー」という本をご存じですか?
10年以上前に出版された本で、書店でタイトルに惹かれて手に取りました。
タッチ? ハンガー??
春が近づき、コロナも落ち着きを見せはじめて活動が活発化してきたタイミングで、久しぶ
りに思い出しました。

・・・・
というわけで、本日のメルマガです!

──────────────────────────────
■■
■■タッチハンガー
■■
──────────────────────────────
◆まずは「タッチハンガー」の言葉の意味について。
タッチとはTouchのこと、触れ合い、接触、愛撫など。
ハンガーとはHungerのこと、渇望、飢えなど。
勝手に直訳すると、触れ合い欠乏者(症)となりますかね。
大きな問題を抱えているわけではないのに何か物足りない、何となく体調が悪い、でも決して
不幸なわけではない・・・そんな現代病ともいえるような症状に対して、本には原因の一つが
「タッチハンガー」によるのではないかと書かれていました。

◆本では主に女性(現代日本に住む女性)に向けてのメッセージとして書かれていましたが、
男性の私にも十分に共感できる、思い当たる内容です。
人に触れること、触れられること、そしてその触れ方の大切さを再認識できます。
本のことを思い出してブログで“触れ”たということは、私もいつの間にかタッチハンガー
状態だったのでしょうか!?
思い当たる節は・・・など考えると、「そういえば最近握手していない」ことに気づきます。
コロナ以前は握手やハグをする機会が多かったなぁ。

◆まだサラリーマンの下っ端だった頃、握手は苦手でした。
そう見られることは少ないのですが、私は人見知りで、面談・商談の場ではいつも手汗をかい
てしまい、面談中からどうやって乾かそうか、ハンカチを握りしめながら時間を過ごしていた
のを思い出します。
経験を積むうちに慣れ、大切な人や商談であれば、また次に会いたいと思えば、状況や相手に
あわせて進んで握手をするようになりました。
握手によって一気に距離が縮まり、逃したくない商談等でも効果を発揮しますね。
そんな経験や思いを持つ方は少なくないと思います。

◆これです!
最近何となく調子がでないような感覚が続くのは、やはりタッチハンガー状態なのです!
握手どころか、面談自体がマスクで顔の半分を隠して透明フィルム越し。
そして顔の半分が隠れてしまうと目から得られる情報も限定的となり、マスクの小刻みな動き
や汚れなどどうでもよいことに意識が向いてしまう。(集中できていませんね。。)
そもそも最近はリモート面談が大半なので生身の人間に触れる機会が減りました。
まぁまぁ深刻じゃないですか?私だけ??

◆介護現場においても、いつの間にかタッチする機会が減りました。
必要がある時は、何をするにも基本はゴム手袋を着用。
衛生面に気をつけることは基本ですから当然と言えば当然なのですが、行き過ぎだと感じる
光景を目にすることもあります。
良し悪しを言うのが難しい問題ですが・・・うーん・・・コロナのバカ。。

◆自分のことだけではなく、周囲を見渡してみると、他にタッチハンガーさんがいらっしゃる
かも知れません。
今のような状況下であまり無責任なことは言えないのですが、それでも、出来る範囲でタッチ
を大切にしたいですね。
家族や信頼関係のある人だけでも良いです、きっと人肌がパワーを与えてくれます。

──────────────────────────────
以上、何かのお役に立てれば幸いです。

ちなみに紹介したこの本「タッチハンガー」の著者は、「オニババ化する女たち」という本で
も有名になった三砂ちづるさん。
著者自身の経験、また海外でのタッチする文化の解説とあわせてとても興味深い内容です。
興味を持たれた方は、是非!
読んだらタッチが恋しくなりますよ!
それに、こんなタッチハンガー状態が続いたら、人間が持つ大切な感覚が退化してしまいそう
で・・・怖い。

みなさん今週も本当にお疲れさまでした!
どうぞステキな週末をお過ごしください!!