[ケアビジネスSHINKA論 Vol.1131-2]

“生産性向上”の話から思い出した話。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

先月末に新規上場した高齢者向け配食サービス企業、

“株式会社シルバーライフ”

清水社長のインタビュー記事を見つけました。

業界動向の一つとして、ご確認いただければと思います。

※日本一の店舗網で高齢者向け配食サービス

http://www.sankeibiz.jp/business/news/171128/bsl1711280500001-n1.htm

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点───────────────────────────────────
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■■“生産性向上”の話から思い出した話。
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●昨日触れされていただいた、生産性向上の“両輪”とも言える話。この類の話をする度に、
以前、同じく“生産性向上”について意見交換をさせていただいた介護経営者(A社長)との
会話を思い出します。“業績アップの施策に着手したいのに、忙しくて中々手が打てない”と
悩むA社長に、私は次のようなご提案をさせていただきました。

●「では、社長が創業以来取り組まれている業務内容をゼロベースで見直してみては如何で
しょう?例えば事務業務などは、どなたか異なる方に任せる、或いは、アウトソースを検討
されてみてはどうでしょう?」そんな私に、A社長はとても苦しい旨の内を打ち明けて下さ
った次第です。

●「原田さんのいうことは分かります。でも、私が事務業務をやっている限りは人件費はこ
れ以上は上がらない。たとえ短時間でも事務のパートを雇用したり、或いはアウトソースを
した場合、今以上にキャッシュアウトは増加してしまい、益々経営が厳しくなる。」

●「だからこの厳しい経営環境の中では私が引き続き、事務をすることの方が今の会社の実
情にとっては正解のように感じてしまいます。それに、事務業務を行えば、全体が見えてき
ますし、、、」そんなA社長に、私はあらためて次のようなお話をお伝えさせていただきまし
た。

●「社長のおっしゃりたいこと、置かれている状況は私も中小企業の経営者である以上、そ
れなりに良く理解出来ているつもりです。確かに私の提案通りにすれば、今以上にキャッシ
ュアウトは増えるでしょう。でも、こんな時だからこそ是非一度、固定概念を捨てて、ゼロ
ベースで考えてみることが必要なのではないでしょうか?A社長が本来経営者として上げな
ければならない時間当たり単価と、この事務業務の価値は、果たして本当にバランスが取れ
ているのでしょうか?正直、私にはそうは見えないのですが。」

●「急場しのぎであるなら止むを得ないでしょうし、それがしばらくの間のことであるなら
ばそれでも構わないかもしれません。ですが、その仕事を経営者であるA社長がずっと続け
ていく事については、お話をうかがった上でもなお、あらためて考え直した方がいいように
私は思います。その業務を社長自らが行う事によって、異なる効果を目論んでいらっしゃる
なら話は別かもしれませんが」

●「たとえば事務パートさんに入っていただいたり、アウトソースすることで、社長には時
間の余裕が生まれます。その時間を使って、それこそ業績の根本回復に直結するような、経
営者だからこそ出来るような改革や、付加価値が高い仕事に取り組んでいくべきではない
でしょうか?」

●「今直ぐには難しいかも知れませんが、ご自身の役割を含めた“リソース配分の最適化”
こそが、経営者としての役割だと思いますし、本当の意味での“生産性向上”だと思います。
この苦境を脱する事が出来るような意思決定を行う事ができるのは、恐らく経営者であるA
社長しかいらっしゃらないのではないかと思いますが、如何でしょうか?」・・・・

●さて、上記エピソード、皆様はどのようにお感じになりましたでしょうか?昨日同様、“釈
迦に説法”と思われた方も中には当然、いらっしゃるかと思います。ただ、もし少しでも心
に引っ掛かりを感じられたならば、一度、あらためて自社のリソース配分状況を点検してみ
ても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は北海道・札幌近郊の町で、

某社会福祉法人様との定期ミーティング。

終了後、明日の仕事場所である大阪へ移動します。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。