保険外サービスを考える際の視点とは?

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
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(※)エナジャイザー:エネルギー(energy)や活力を提供する人
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(シー・ビータッグ)の原田匡です。

先日、

とある介護事業経営者の方からご質問を
受ける機会がありました。

その方は現在、要支援者及び軽度の要介護者を
対象にした、いわゆる

“リハビリデイ”

を経営されているのですが、

要支援サービスの地域移行、

並びに今後の報酬減の可能性等々を視野に
入れる中、

彼は、私に、次のような質問を投げかけて
きました。

“どのような保険外サービスをつくれば、今後、
事業として存続していけると思いますか?”

・・・・・・

この気持ち、痛いほどよく分かります。

“現状のままのサービスであれば報酬減”

という可能性がほぼ見えてきつつある中で、

経営者の責任として、

“如何に会社を守っていくか?”

で頭の中がいっぱいなのでしょう。

責任感があるが故の質問だな、

と心から思いますし、

この経営者以外にも、このような質問を
私は今まで数多く受けてきました。

勿論、それらに対する一対一対応の答
(アイデア)については、

或る程度、ご満足いただけるものをお返し
出来るかと思います。

しかし、私は

“あること”

が心配になり、

敢えて、違う角度から逆質問をさせて
いただきました。

“社長、すみません。

逆に質問なのですが、社長の会社は
“何業”だと私は理解すれば宜しいですか?”

“エッ?何業って、、、、うちはデイですが、、、?”

“はい、それは私もよく存じています。

その上でのご質問なのですが、社長の会社は、一体
何業なのでしょう?”

“・・・・・・・・・・”

その方は、

“意味が分からない”

という表情で、

困惑気味に私の顔を見つめていました。

あぁ、ちょっと意地悪な質問だったかなぁ、

と言う気持ちも少々頭の中をよぎりましたが、

日々、全国で様々な経営者とお会いする中、

これ、ひょっとすると、

今こそ、多くの経営者に必要な問いかけなのでは
ないか、

とも感じています。

“デイサービス”

というのは、あくまで

“1つの手段”

です。

何か、自ら(自社)が達成したいことを実現
するための

“1つの適切な手段”

にすぎません。

しかし、“何業?”と質問をすると、

多くの方々が、

“うちは訪問介護をやっています”

“うちはデイです”

“うちはグループホームです”

等々、

“手段”

で答を返されてきます。

“何業?”

という質問がピンと来にくいのだろう、

と思った私は、

少し言葉を変えて再度、問いかけを行い
ました。

“社長、曖昧な質問で申し訳ございません
でした。

では、質問を変えさせていただきますね。

社長はデイサービス、という手段を通じて、

ご利用者に

“何を”

提供されたいとお考えですか?”

この経営者はしばらくじっとお考えに
なり、

私にこんな答えを返していただきました。

“それは、、、、、、、

“寝たきりにならない老後”

ですね。

身体機能のプロとして、
(この経営者は柔整師の先生)

寝たきりになる高齢者を、可能な限り
少なくしたい。

もしくは、寝たきりになったとしても、

人生の中でそんな時間を最小限にして
差し上げたい。

そう思ってやっています。”

そこまでご自身でお話をされた後、

勘の鋭いこの方は、ハッとした表情で
私の目を見つめ、

早口で次のようにおっしゃいました。

“そうか、そういうことですね。

どんなサービスを提供すれば?

という思考の前に、

我々はどんな価値を提供したいと考えて
いるか?

を先ず、見つめ直してみる、

そこに先ずは想いを馳せ、

その上でご利用者からの期待を頭に置き、

その両面から考えていけば、

“想い”

という点で、一貫性の伴ったサービス
メニューを考えることが出来る。

より、ご利用者やご家族に共感いただける
アイデアを思いつくことが出来るかもしれないし、

何より、

“何故うちがこの新サービスに取り組むのか?”

という

“確たる理由”

を説明することが出来ることで、

私たちも信念を持って提供出来ますし、

よりお客様からの信頼感も高まる。

そういうことですね。”

・・・・・・・如何でしょう?

このやり取りを聞く中で、

何かを感じていただくことは
出来たでしょうか?

私たちは日々、

目の前の業務に没頭しているため、

ややもすると、

“手段”

に没頭するあまり、

“目的”

を見失うことがあります。
(本当によくある話です。私自身も
たまにあります(苦笑))

顧客からの期待に応えることはとても
重要なことですが、

“何故それを自社がやるか”

に対する答がないままだと、

経営的に右往左往してしまいます。

大事な事は、

“顧客からの期待”

“自社の想い”

をぶつけ合い、その2つを同一線上にのせて

“一貫性を持たせる”

ことです。

前述の経営者のように、

“自社の想いに即したサービスは何か?
という視点で再度考え直してみる“

場合もあれば、

時には、環境変化を見据える中で、

“自社の提供価値自体を見つめ直す”

方が適切な場合もあるでしょう。
(例えば“身体機能のプロとして”にこだわり
つつも、他社と提携or新規で人財を採用しながら
“食”や“心”にまで範囲を拡げるとか、、、)

ここから先は、経営者の判断です。

いずれにせよ、そのようなプロセスを経て
思考を繰り返すことにより、

より精緻で、より信念の伴った答に辿り着く
ことが出来ることは間違いありません。

今後を見据え、

介護保険外サービス等について検討を加えて
いらっしゃる方は大変多いでしょう。

そんな方は、是非、このエピソードを、
頭の片隅にでも置いておいていただければ
嬉しく思います。

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、朝一で大阪オフィスにて
ビデオ撮影。

その後、打ち合わせを経て、

介護特化を志す士業の方向けの研修を
行います。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるので
しょうか?

では、今日も1日、互いに頑張ってまいり
ましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。
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原田匡の2冊目の著書、

「介護事業所経営の極意と労務管理・労基署対策・助成金活用」

好評発売中!ご照会はこちらから

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           ~Visionary Care Company~

社会貢献と利益創出の両立に真剣で、成長・進化を目指す介護事業者に、
業界特性を踏まえた有益な経営情報の発信、及びツールの開発・提供を
行う。その結果、「地域で最も愛され、必要とされ、関わる全ての人々を
幸せに出来る会社=「Visionary Care Company」を多数創出し、介護業界
活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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 します。また、その際は、「介護経営エナジャイザーの原田匡によると」
 と一言付け加えていただければ嬉しいです。後は、皆様の良心にお任せ
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