“介護保険事業を行う”ことの意味~ある職員からの質問より~

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
経営に役立つ情報等をお届けします!
(※)エナジャイザー:エネルギー(energy)や活力を提供する人
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本メールは名刺交換、セミナー、問合せ等を通じて原田匡と接点があった
介護事業者及びその関連の方々に送信させていただいております。
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こんにちは、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の原田匡です。

皆さん、GWは如何でしたか?

私は家族との時間を楽しんだり、今後の仕事に
ついて頭を整理したり、とても有意義な時間と
なりました。

気持を切り替え、今日からまた活動再開です。

さて、先日、とある老人保健施設にて、
職員の方向けに1時間ほどお話を
させていただく機会がありました。

その際、終始熱心に耳を傾けてくれていた、
ある男性職員の方からいただいた質問が
とても印象に残るものだったので、

皆様にも是非、共有させていただきたいと
思います。

彼の質問は次の通りでした。

「老健の使命は在宅復帰だという事は重々
理解しているけれど、出来ればずっとここに
居たい、ここの職員に世話になりたい、と訴えて
くるご利用者もたくさんいる。

その場合、顧客満足を優先させることと
老健の使命との狭間の中で悩むことが多いが、
どう考えればいいのでしょうか?」

彼の真剣な眼差しがとても印象的で、日頃から
本気でご利用者のケアに取り組んでいる様子が
その雰囲気からもヒシヒシと伝わってきました。

こんな質問に対し、皆さんならどう答えますか?

読み進める前に少し考えてみていただければ
幸いです。

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さて、よろしいでしょうか?

介護で働く方々はご利用者に対する“想い”が大変強く、
時にその姿は“感心”を遥かに超えた“感動”を周囲に
もたらすことがあります。

私自身、幸運にも数々そんな場に出会えたことで今が
ある、と言っても決して過言ではありません。

他方、それであるが故に、或る意味ドライで机上の空論
にしか見えない国の施策に対し、

「実態にそぐわない」
「現場を何も分かっていない」
「ご利用者をないがしろにしている」

と憤りを感じている方々の話もよく耳にします。

先ほどの男性職員からの質問は、

そんな方々の気持ちを理解し、共感した上で、
でも、その上で、私たちが考えなければならない
ことがあることを示してくれています。

それは、

「介護保険を活用して事業を運営している、
という事実に対してどう理解するか」

ということについてです。

100%、お客様の財布からお金をいただいて
事業を行っているのであれば、

或る意味、お客様が望むこと“だけ”を
叶えることに集中する、と考えることは、
特段おかしいことではありません。

しかし、私たちは、お客様(ご利用者)から
サービスに対する対価としてご利用代金を
いただいていると同時に、

各サービス毎に求められた“使命”を
全うすることを前提に、

国の仕組みである介護保険から収入を
得ています。
(法定代理受領云々、という理屈の話
ではなく、現実的な話として捉えて下
さいね)

もっと言うと、

法人としての理念が大変重要であること
は言うまでもありませんが、

その理念のもう1段階手前の部分として、

私たち介護事業者は、国から指定を受けた
段階から、

各サービス毎に、国から求められた“使命”
を背負っている、

ということです。

それが私たち介護事業者の“根っこ”で
あり、

その上で、

如何に目の前のご利用者の生活づくり・
しあわせづくりをサポートすることに真摯に
情熱を注げるか?

がその会社の価値であり、成長の土台となる
のではないでしょうか?

とはいえ、そんなふうに頭で整理するのは
簡単なことなのかもしれません。

目の前のご利用者に真摯に立ち向かっている
職員からすると、とても辛い話かもしれません。

でも、逆に、限界がある、と知ることにより、
今までとは違った意識でご利用者に向き合える
ようになる、と考える事も出来るかもしれません。

いずれにせよ、そんな葛藤を抱えながら頑張る
彼(質問をしてくれた男性職員)は、いつか、
人間として大きな成長を遂げるだろうな、と、
大変清々しい気持ちになりました。

と同時に、私たち経営者やリーダーが、この

「介護保険事業を営む意味」

についてより深いところでとらえ、

それらを現場に反映・浸透させていく姿勢が
これからますます必要になってくるのでは?

とも感じた次第です。

皆さんはこの話を聞かれてどう思われたで
しょうか?

何かのお役に立てれば幸いです。

GW明けの今日は、静岡県浜松市でセミナー。
その後、大阪へ移動です。

では、今日もお互いに頑張りましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。
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CB-TAG(シー・ビー・タッグ)
(介護経営総合研究所)

◆運営会社:株式会社タッグ
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           ~Visionary Care Company~

社会貢献と利益創出の両立に真剣で、成長・進化を目指す介護事業者に、
業界特性を踏まえた有益な経営情報の発信、及びツールの開発・提供を
行う。その結果、「地域で最も愛され、必要とされ、関わる全ての人々を
幸せに出来る会社=「Visionary Care Company」を多数創出し、介護業界
活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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 します。また、その際は、「介護経営エナジャイザーの原田匡によると」
 と一言付け加えていただければ嬉しいです。後は、皆様の良心にお任せ
 します。
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