あるお医者さんからいただいた手紙【後編】

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おはようございます、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の田中匡です。

さて、本日は、昨日に引き続き、

お医者さんである田中さんからいただいた
メールを皆様に共有させていただきます。

読み終わった後、思わず涙してしまった
彼からのメール。

それではどうぞ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺は、だまって笑いながら話を聞いた後、

3年間言えなかった、お礼の言葉を伝えた。

「佐藤さん。

僕は、3年前の佐藤さんの言葉があったからこそ、

今、立ち上がれたんですよ。

俺はあの時、佐藤さんに言いましたよね。

“俺は、鈴木町で一生頑張ると決意してやってきたのに、

体調を崩して、病院を辞めざるをえなくなったことが
本当に悲しいんです

悔しいんです。

また、前のように、早く元気になって働きたいんです”

と。

そしたら、佐藤さんはこう言って下さいました。

その言葉は、3年経った今でも、私の心の中から1日
たりとも離れたことはありません。

“バカ野郎!お前!何も焦る必要なんかないべさ!

いいから、お前、休め!身体が一番大事だべさ!

そういう歳だ。

俺だって、お前くらいの年の時は同じように弱った
ことがあった。

誰しも通る道なんだよ。気にすんな!

とにかく休め!

いいか!分かったな!”

と。

俺は、あの時、嬉しくて、涙が出そうになった。

あの時の佐藤さんの言葉で、

俺は、ゆっくり休む自分を否定する必要はないんだ、

と心から思ったんです。

だからこそ、今の俺があるんです。

本当に感謝しているんです。」

佐藤さんは、照れたような顔をして言ってた。

「俺、そんなこと言ったっけか?

俺もなかなか良いこと言ったなぁ!ガハハハ〓」

また、続けてこんな話をしてくれた。

「でもな、良く聞いてくれ。

一人の患者さんに、こんな風に思わせるってのは
すごいことなんだぞ。

それは、お前の人柄だ。

それは、医者にとって一番大切なことだって俺は
思ってる。

お前はそれを持ってるんだ。

俺はな、正直言ってお前が鈴木町にくる前は、

医者に行くのが大嫌いだった。

偉そうなやつが多いしな。

病院に言ったら、薬だけもらってすぐに帰りた
かったんだ。

だけど、お前がやってきた。

良い先生が来たって噂は聞いてたから、俺も、

“どんな奴かな”

と思って病院に行ってみたんだ。

そしたら、この好き嫌いのはっきりした俺が、

一発であんたのことを気に入ってしまったんだ。

“こいつは、本当に、人の心を一生懸命考えてくれる”

そう思ったんだ。

それから、俺は、お前以外の医者には絶対かからないって
決めた。

それから、病院に行くのが楽しくなってなぁ。

俺もびっくりしたんだわ。

そんな自分が。

だけどな、お前、よーく聞けよ。

そんな風に患者さんに思わせるお前は、すごい奴
なんだぞ。

そんな医者なんか、なかなかいないんだ。

俺にこんな風に思わせてくれたお前は本当に
すごいんだ。

そんな患者さんが一人でもいるってことは、

すごい医者ってことなんだぞ。

だから、お前はすごいんだ。

自信持て!

お前はすごい!」

俺は、本当に嬉しかった。

佐藤さんは、本当に真剣な眼差しで、俺にそう語って
くれたんだ。

しかし、佐藤さんは、すこし認知症もあったから、
同じ話しを何回も繰り返した。

「いや~お前、本当に良く来てくれた。

俺は嬉しいぞ!

いま、お前、どこにいるんだっけか?

いや~本当に良く来てくれた。」

それから、こんなことも言ってくれた。

「いま、俺、病院で、院長にかかってるんだ。

あいつ、何て言ったっけ?そうそう、山田(仮名)だな。

外来に行くと、あいつ、いつも、押し付けがましく
俺に言うんだ。

“佐藤さん。本当に良くなってるね、この薬で”

なんてな。

俺も、馬鹿じゃないから、

“ありがとうございます”

って一応、頭を下げる。

でも、腹んなかでいつも想ってるんだ。

“馬鹿野郎!

俺を良くしてくれたのは、お前なんかじゃない。

俺の身体を良くしてくれて、救ってくれたのは
田中先生なんだ。

押し付けがましく、

“俺の治療で良くなってる”

なんて、言うな!バカタレが!

俺を良くしてくれたのは田中先生だ!

このバカタレが!”

ってな!ガハハハ〓」

佐藤さんの言葉。

俺は本当に嬉しかった。

鈴木町で頑張って良かったって、本当に思った。

あと、こんなことも言ってた。

「お前、俺より先に絶対に死ぬなよ。

俺はもう93歳だし、先はない。

だけど、お前は、まだ45歳だろ?

まだまだ、お前は何でも出来るんだ。

それはすごいことなんだぞ。

絶対に、俺より先に死ぬんじゃないぞ」

と。

前に、先輩に聞いたことがあった。

佐藤さんには、町長以外に、もうひとり
息子さんがいたらしい。

しかし、その息子さんは、仕事がうまく
いかなったか何かの理由で、

自殺してしまったらしい。

そのあと、佐藤さんは、本当に弱ってしまった
らしい。

その話しを聞いた時、俺は初めて分かった気がした。

だから、佐藤さんは、いつも、俺のことをみて、

“こいつ、元気ないな”

と思った時、馬鹿話をして、俺を元気付けてくれて
たんだな。

息子さんのような人を二度とみたくないと思ってるん
だろうな、と。

佐藤さんは、少し認知症があるのに、本当にたくさんの
話をしてくれた。

そして、俺をまた元気付けてくれた。

ただただ感謝だった。

最後に、俺が帰る時。

佐藤さんは、足腰が悪いので、送ってくれなくていいよって
言ったのに、送ってくれた。

「玄関までで悪いな」

っていいながら、フラフラ立ち上がった。

俺は、佐藤さんを支えた。

佐藤さんの顔をみたら、目が真っ赤だった。

俺は、いてもたってもいられなくなって、

佐藤さんを抱きしめた。

佐藤さんも力一杯、俺を抱きしめてくれた。

「お前、本当に元気になって良かったな!

元気でいろよ!

俺は、本当に今日は嬉しかった。

嬉しかったぞ!

ありがとう!

ありがとう!」

って言ってくれた。

そして、俺が玄関から歩き始めると、

佐藤さんは深々と頭を下げて下さったあと、

俺が見えなくなるまで、手を振ってくれた。

佐藤さん。

本当にありがとう!

あなたのおかげで、俺はまた、頑張れます。

人間って素晴らしいなって、また想えました。

俺は、これからも、辛い時は、この日のことを想い出して、
絶対に頑張ります。

佐藤さん。

本当に、本当に、ありがとうございました。

追記)
最後に、
『俺の写真を、お守り代わりに使え』
とニッコリ笑いながら写真を撮らせて下さった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

このメールの最後には、

“この気持ちを一生忘れないためにも、いつも俺を
支えてくれている親しい人たちにこのことを知って
おいてもらいたかった”

と書かれていました。

彼の行動が、お医者さんとして正しいかどうかは、

正直、私には分かりません(笑)。

恐らく、批判もあるでしょう。

でも、少なくとも、このような方々がいさえすれば、

“日本の超高齢社会の未来は明るい!”

と言えるのではないか、とも思います。

社会保障財政が逼迫し、ドラスティックな
改革案が出てくる中、

我々は私たちの仕事の

“原点”

を大事にしつつ、どう乗り越えていくのか。

そんなことをあらためて考えさせられた、

そんなメールでした。

皆さんは何を感じられましたか?

以上、何かのお役にたてれば幸いです。

今日の私は、名古屋市内にてセミナー。

終了後、大阪へ入ります。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるの
でしょうか?

朝晩の寒暖差がずいぶん激しくなってきました。

体調には十分注意しながら、今日も互いに
頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。
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活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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※このメールに書かれた内容の無断転載、無断複製については、原則OKと
 します。また、その際は、「介護経営エナジャイザーの原田匡によると」
 と一言付け加えていただければ嬉しいです。後は、皆様の良心にお任せ
 します。
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