[ケアビジネスSHINKA論 Vol.931]

“離職率低下”に対する一つの示唆(その2)。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

“芸術 × 福祉”

のテーマのもと、

東京藝術大学とSOMPOホールディングスが
新たな共同プロジェクトを本格スタートさせる
ようですね。

このプロジェクトは、

“Diversity on the Arts Project”、

通称、

”(DoA:ドア)”

と呼ばれているそうで、

芸術の持つ

“個性を魅力とする価値観”と、

福祉の

“その人の立場に立って行動する思考”

とを結びつけ、新たな価値を創造する

“コミュニケーション・クリエイタ”

を養成しようとするもの。

ディレクターは、あの、

“日比野克彦”

美術学部長ということを含め、

何か新たな価値が生まれる予感を感じさせる
話題です。

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
■■
■■“離職率低下”に対する一つの示唆(その2)。
■■
───────────────────────────────────

●最近、“離職率低下”“人財確保”をキーワードに意見交換を行う事が本当に多いのですが、先日も同テーマについて首都圏地区の介護経営者と、とある事例に基づいて意見交換を行う機会がありました。そんな中、最近、移動の電車の中でぼんやりネット記事を見ていた折、本当に偶然ながら、我々が用いた事例と正に同じ事例を使ったネット記事を見つけました(驚)。これはご縁かも?と思い^^、本日のメルマガにてこの内容を皆様にも共有・ご紹介させていただきます。「飲食業界が求人難の中、何故、スターバックス(以降、スタバ)だけはいつも“アルバイトしたい仕事1位”なのか?」という話についてです。

●介護業界と負けず劣らず、恒常的な人財不足に陥っている飲食業界。介護業界のような国策的後押しもなく、飲食店経営者は自ら“革新”を遂げなければ、存続・発展していく事はほぼ不可能に近い環境にあります。一方、同じ飲食事業であるにも関わらず、他業界をも差し置いて「アルバイトしたい仕事」「就職したい会社」として毎回トップクラスに名前が挙がるスタバ。同じ飲食なのに、一体何が違うのでしょう?「あそこは大手だから」「仕組みが違うから」等と「出来ない(なれない)理由」ばかり探して自らを正当化させるのではなく、我々同じ“ヒューマンビジネス”の経営者として何か取り入れることがないだろうか?という議論を行う中、意見交換を行っていたA社長が突然、重要なキーワードを口に出されました。「原田さん、分かった。恐らく、“一貫性”の違いが背景・根本にあるんだろうね」

●A社長は大変勉強熱心な方で、私がおススメしたスターバックス関連の本は全て読破されています。そんな中、創業者であるハワード・シュルツ氏の言葉や様々存在する同社社内の仕組みやアクション(特に危機に陥った時等。色々本に書いてありますよね)、メディア等で取り上げられる記事、そして実際に店舗に足を運んで感じる直接的な雰囲気等、全てに“一貫性”がある、ことを強く感じられたとのことでした。

●この“一貫性”、言葉は簡単ですが、実現にあたってはなかなか容易ならざることなのかもしれません。というのも、局面、局面において自身の心に“揺れ”“揺らぎ”が生じたり、自らの心の中で“弱さ”や“自己都合”が露見したり、ということが、多くの経営者にあることだからです。常に“理念”や“大切にしている価値観”と、自社に在る様々な施策やコミュニケーション、経営者自らの発言等が“整合性”が取れているのか。スタバはその部分において“一貫性”があり、それらが同社の魅力の土台になっているのではないか?というのが、A社長の分析でした(その後、「一貫性、、、まだまだ僕は弱いです。つい、自己都合や短期的なストレスを優先させてしまう傾向がある」と苦笑いされていた、とても素直なA社長が印象的でした^^)

●セミナー等を開催すると、よく、「どうすればうまく人が定着しますか?」「どういう広告を出せば人が集まりやすいですか?」という、“テクニック”“ハウツー”のような、即効性のある“答”を求める方によく出会います。それだけ危機迫る状況にあるのだろうと理解はするのですが、残念ながらその問いを続ける限り、現状の“負のスパイラル”からは抜け出せないのではないか?と感じる次第です。そうではなく、“今の現状の仕組みやコミュニケーション、自身の発言やものの考え方は、自社の理念や大切にしたい価値観と合致しているのか?”“もし相違があるとするならば、どうあるべきなのか(どうあれば組織として一貫性がある、気持ちのいい状態なのか)?”“そうするために、どんな変化を起こす必要があるのか?”と問いかけてみては如何でしょう?そして、それらを、心を強く持って一歩一歩実践していく正にその先に、我々経営者が求める“人財確保”“離職率低下”の答があるのかもしれませんね。

※ちなみに、このメルマガを書くきっかけとなったネット記事はこちらです。アルバイト人気1位のスターバックスコーヒーと、人手不足が深刻な飲食業界の格差。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170130-00010000-scafe-bus_all&p=1

───────────────────────────────────

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、朝から再び関西へ移動。

兵庫県西部の某市にて、

社会福祉法人様と今後の人事システムに
関する意見交換・打合せを行います。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。