[ケアビジネスSHINKA論 Vol.873]

とある介護経営者とお話していて、ふと違和感を感じました。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

厚生労働省は27日、

“介護保険最新情報Vol.568”

の中で、昨年度から地域支援事業への移行が始まった
要支援者に対する訪問介護と通所介護について、

サービスの展開につながる適切な報酬を設定するよう、

自治体にあらためて要請しましたね。

本発信、報酬を低額設定してしまうと

“採算がとれない”

という判断につながり、

事業者が要支援向け事業から撤退⇒利用者が
十分なケアを受けられなくなってしまう、

という、悪循環を憂慮した上でとのこと。

来年4月よりの移行を目標に動いている自治体が
数多く存在する中、

是非、そのような

“ご利用者不在”

の判断を引き起こすことがないよう、くれぐれも
気を付けていただきたいものです。

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■とある介護経営者とお話していて、ふと違和感を感じました。
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●先日、近畿地区の介護経営者様(A社長)と意見交換している際にふと疑問に感じることがあり、その疑問の答を探るために質問させていただいたところ、「そう言われると、、、、」と、言葉に詰まらせてしまう出来事がありました。不快な想いをさせてしまったかなぁ、と思い、申し訳なく感じていたのですが、会話が終わった後、「原田さん、さっきの質問、結構グサッときました。大事な事ですよね。あらためてもう一度、私なりに考えてみます」という、とても前向きな言葉をいただくことが出来、ホッとした次第です。この違和感、実は他の経営者様とお話させていただいた際にも何度か同様の感覚を覚えた事があります。ひょっとすると同じ感覚にあられる方もいらっしゃるのでは?という想いのもと、今日のメルマガではその時の内容を皆様にも共有させていただきます。「それって、本当に強み?」という話です。

●会話の中で、A社長は私にこんな話をして下さいました。「原田さん、うちの強みは、全般的に職員のケアスキルが高いところだと思うんですよ。それで、、、、」なるほど、と思いながらも、私はこの「ケアスキルが高い」というところに引っ掛かりを感じ、次のように質問をさせていただきました。「A社長、それは大変素晴らしいことだと思うんですけど、それって、どこと、どんな風に比較して“ケアスキルが高い”とお感じになっているのですか?とても興味深いので是非、うかがいたいのですが、、、」この質問の後、A社長が言葉に詰まられてしまった、という訳です。

●“強み”という概念は、“絶対的”なものというよりは“相対的”なものであるのが一般的なはず。そして、その基本にのっとって考えた場合、先ず、どこをどんな理由で“競合相手”と定義し、どのような根拠のもとで、自社の方が“ケアスキルが高い”と判断しているのか?もし、この問いかけに対する明確な答が見つからないとする場合、ひょっとすると自らが“強み”と考えているものは、単なる“思い込み”或いは自らの“こだわり”“プライド”に過ぎないものなのかもしれません。勿論、“こだわり”“プライド”を持つこと自体は素晴らしいことだとは思いますが、その、強みかどうか分からない、“あやふやなもの”を基礎に今後の自社の戦略を組み立てていくとなると、、、どうでしょう、ちょっと怖い感覚を覚えませんか?

●組織として重要な判断を下す際、我々経営者は“KKD(勘・経験・度胸)”だけに頼った判断になっていないか、常に自らを客観視する習慣を持つ、或いは客観視できる環境を意識的につくっておくことが重要です。

●さて、それでは質問です。皆様が“強み”と思っているものは、果たして本当に“強み”と呼べるものなのでしょうか?ちょっとでも不安に感じられた方は、皆様の意見を客観的に見つめてくれる外部パートナーも交えながら、一度、上記問いかけに対する答を確認・探索してみても悪くないかも知れませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日で、3日連続の東京デスクワーク&打合せ
デーが終了。
(たまに都心にいるのもいいものです^^)

明日から浜松にて打合せ⇒芦原温泉(福井)でセミナー
⇒金沢で打合せ、と、出張再開です。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。