[ケアビジネスSHINKA論 Vol.838]

人財採用活動において実施した、とある発想の転換。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

一作日の9月12日、

日本経済の成長促進を目的とした

“規制改革推進会議”

の第1回が開催されましたね。

先ずの注目分野は

“農業”

ですが、じきに

“介護”

も議論の俎上にあがってくるものと思われます。

先日の公正取引委員会からのメッセージも
含め、

事業者としては注目しておく必要がありそうです。

第1回規制改革推進会議

http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/meeting.html

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■人財採用に関して実施した、とある発想の転換。
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●最近、全国で人財採用・定着をテーマとしたセミナーを行う事が多い私ですが、先日、とある介護経営者から採用に関するご質問をいただいた際、セミナーでいつもお伝えしている話の一部を抜粋してお伝えさせていただいたところ、「そういう発想、全くありませんでした」という嬉しい反応をいただきました。今日は、その時にお伝えさせていただいた内容を皆様にも簡単に共有させていただきます。私が介護特化する前に関わっていた外食企業様(A社)と共に取り組んだ“採用活動改善プロジェクト”の中の、とある取り組みについてです。

●様々思考を巡らせ、今までとは異なる打ち手を幾つも試した本プロジェクト。一番のポイントは、「採用活動全体を、面接を受ける側の視点に立って見直し、改善する」という発想の転換でした。採用活動、というと、「企業にとって適切な人財を発掘する」という発想が中心となっており、その発想に基づいて各プロセスが構成されているのが一般的だと思います。勿論、これはこれで重要であることは間違いないのですが、採用活動というのはそもそも、企業と求職者の“お見合い”のようなもの。なのに、一方的な視点で進めてばかりいるのって、そもそもおかしいかも知れないね、或いは、その発想で見ていることによる機会損失って実は沢山あるのかもしれないね、という気付きから始まりました。

●例えば、面接応募をもらった段階での初期対応について。プロジェクトミーティングで、次のような議論を行ったことを今でも鮮明に思い出します。「山のようにある求人情報から我々の会社を選び、時間もお金(=交通費)もかけて私たちの会社に面接に来てくれる。これって、よく考えたら、とてもありがたいことなのじゃないか?我々として、もっとこの行動に対して“感謝”“歓迎”の意を表明した方がいいんじゃないだろうか」そんな議論から生まれたアイデアが、“初回の面接の際にはコーヒーとケーキを出そう”という試みです。

●緊張して臨んでくる面接者に対し、感謝や歓迎の意を伝えると共に、少しでも自然な自分を出せるようにリラックスしてもらおう、という発想から、この試みは始まりました。勿論、“面接時にケーキとコーヒーを出す”という行動に出る会社はほぼない訳ですので、中にはかえって戸惑ってしまう人もいるかもしれない、という仮説のもと、面接官の方には「にこやかな笑顔と共に、その意味や想いをしっかりと伝え、その上で、リラックスした空気をつくりながら面接を行う」ということを徹底していただきました(勿論、ロープレを何度も行ったことは言うまでもありません)。その後、入社した方から「あの時のケーキとコーヒーは本当にビックリした。会社の配慮が伝わってきて本当に嬉しかったし、“応募者にこんな気配りをしてくれるこの会社、いいな”と素直に思った」という話を聞いた時、心の中でガッツポーズをしたことを今でも覚えています。

●有効求人倍率の推移を見ても、また、人口動態推移からしても、益々“売り手市場”化が進むことは間違いないであろう介護業界。今までと同じ延長戦だけで物事を考えていては、大きな改善は望めないかもしれません。上記はあくまで一つの切り口・事例に過ぎませんが、“顧客志向”的視点も含め、競合他社が動き出す前に、自社の採用のあり方や組織のあり方を根本から見直し始めてみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日も、東京都内で打合せ&デスクワークが続きます。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。