[ケアビジネスSHINKA論 Vol.688]

経営環境を把握し、自社の管理指標を再考する。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の鈴木と申します。

いつも弊社原田のメルマガをお読み頂きありがとうございます。

昨日の原田のメルマガにて予告させて頂きました通り、

介護経営に関する情報を中心に、

私、鈴木からも情報発信をさせていただくこととなりました。

よろしくお願い致します。

今回は、経営分析についての所感を書かせて頂きました。

これからも、真面目で一生懸命頑張る介護事業経営者の
「成長」「進化」を応援すべく、

うまくいったこと、いやむしろ痛い思いをしたことを共有することで
介護経営者の皆様のお役に立てば幸いです。

では、メルマガの中身に入らせていただきます。

今日のSHINKAのテーマは、

「今後の介護経営管理のヒント」です。

今日の視点───────────────────────────────────
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■■経営環境を把握し、自社の管理指標を再考する。
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●皆様にとって、「経営分析」とはどういうイメージでしょうか。財務諸表から数字を抽出して法人内に潜んでいる傾向性を顕在化させる「財務分析」をイメージされているかもしれませんし、実際にそれを有効に活用されている事業者様も多いことと察します。その財務分析を含めたより広義の概念となる経営分析ですが、介護事業者と関わらせていただいている現場のなかで気になることがあります。

●それは、その分析目的があいまいになっているのではないかということです。

●多くの場合、分析数値は、その「絶対数値」だけでは活用効果は乏しく、何かと比較「相対視」することでその数値を際立たせることができます。例えば、財務分析でいえば、前月比較、前年同月比較など自社の姿を時系列に相対視することがありますが、これにより現状の位置づけが明らかになります。これは時間軸を設定し、その上で法人を「相対視」することで、計画の進み具合、法人の進んでいる状況等の確認にその目的があるといえます。この比較はあくまでも法人内部のものとなりますが、業界全体、経営全体の評価をする場合は、比較対象を外部に求めることとなり、それにより自社の外部との位置付けが明確になります。

●重要なことは、法人として何を「比較対象」と設定し、それによりどんな効果を得ようとしているのかしっかり認識することです。この「比較対象」が形骸化していて、数値の動向に一喜一憂するだけで、本当に得なければならない結果に対応しているのか疑問を感じるケースもあるのです。また逆に「比較対象」としてそれだけの指標でいいのか。いまの「比較対象」は、もはや優先度が低くていいのではないか。

●分析は財務だけではありません。それ以外にも、例えばサービスによっては、地域における自社のシェア率も分析可能です。自身の提供するサービスがどれだけ地域に活用されているかを指標とし、その管理を徹底することで増収を果たした事例もあります。地域の高齢者等のデータは自治体が持っていますので、そういったデータを有効に活用したいものです。そうした新たな「比較対象」の設定により、目標管理も変わり、戦術の見直しも必要となりましょう。すると行動指針の見直しも必要となってくるはずです。

●報酬の引き下げなど、外部環境が厳しさを増すなか、何かを変えることがあるのであれば、そのリストのひとつに自法人の「相対視」すべき管理指標の見直しも入れてみてはいかがでしょうか。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

又、皆様のご意見等もお聞かせ下さい。

今朝はお付き合いいただき、ありがとうございました。