[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2744]

業種は違えど、経営として数多くの“気付き”“学び”があると思います^^(4)

おはようございます、

ケアビジネスパートナーズの原田です。

厚生労働省は5日、

新年度の障害福祉サービス報酬改定に関する

“Q&A(第2弾)”

を公表したようですね。

関心をお持ちの皆様は下記をご確認下さいませ。

https://www.mhlw.go.jp/content/001241664.pdf

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では、本日のメルマガに入らせていただきます。

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■■業種は違えど、経営として数多くの“気付き”“学び”があると思います^^(4)
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●今週月曜よりご紹介させていただいている北海道の雄、“セイコーマート”に関する情報。
「企業経営はマーケティングそのものなんです」そんな丸谷社長(取材当時)の興味深い
言葉に対し、具体的理解につながる内容を続けてお届けしてまいりましたが、

●本日はいよいよ締めとして、“マーケティング経営”という言葉の奥深さ・重要さが感じ
られる内容について是非、ご紹介させていただければと思います。長文となりますが、以
下、ご確認下さいませ(ただし、今週初めからお伝えしていることでありますが、あくま
で記事当時の情報ですので、その点は割り引いてお読みくださいませ^^)。

● 顧客と徹底的に向き合い、顧客が毎日来店してくれるために何をすればよいかを追求す
る。その結果、現在のような独自の店舗が生まれたというのだ。なるほど、といったんは
それに納得する。だが考えてみれば「顧客と向き合う」という概念は、多くの経営者が口
にする方針でもある。流通業ならなおさらだ。

●セイコーマートの置かれた環境が、他社にないほどそれを本気にさせ、実行させた。そ
んな理由だけで、ここまで比類ない、非連続的とも言える進化を説明できるものだろうか。
ほかに秘密はないのだろうか。

●前述の 100円惣菜や 100円パスタを例に、セイコーマートにとって顧客と向き合うとは、
どこまで突き抜けた発想と実行を伴う必要があるのかを探っていこう。「北海道産イカゲ
ソザンギ」「いくらの醤油漬け」といった惣菜に加えて、100 円で買えるパスタも数種類
そろっている。

●「100 円パスタ」という発想自体がユニークだが、セイコーマートにとっては自然なこ
とだという。生活者の視点に立ってみれば、カップ麺が 100 円で買えるのだから、パスタ
も100 円で買えていい。そう考えるのがセイコーマート流だ。

●ただ、言うは易し行うは難し。これだけの種類の惣菜をすべて 100 円で売るという特異
な発想を、どのようにして現実のものに変えていったのか。一つのポイントは、コスト低
減という視点。逆にもう一つは、限定的なコストという前提の中で、いかに付加価値を創
造するかという点である。

●コストカットについては、分かりやすいだろう。企業にとって一般的な課題でもあるか
らだ。ただし、「コストカットをあらゆる場面で徹底する」「できるだけ製造や仕入れの
コストを削減し、他社よりもコストパフォーマンスを上げつつ利ざやを稼ぐ」という発想
からは、おそらく 100 円惣菜は生まれなかったに違いない。

●非連続的な進化、従来の商品作りの前提を大きく逸脱するような発想を実行するには、
積み上げ型ではなく目的志向型の判断が必要になる。そこには、「顧客にすべての惣菜を
100円で届けたい」という強い信念が、経営全般に行き渡っていなければならない。

●マーケティング起点での、投資を伴うバリューチェーンの組み替えと言ってもいい。同
社の場合、具体的にはパッケージの製造ラインの大胆な変更と、原料の自社生産あるいは
直接仕入れによる中間コストの削減があった。

●惣菜の価格を 100 円にするには、まず容器や包材のコストが大きな壁になった。通常、
惣菜にはトレーの上にプラスチックの固いフタがあり、さらに密封のためにその上からシ
ーリングを施してある。この方法では、どんな工夫をしても 100 円で売ることはできない。

●そこで発想を飛躍させ、フタをやめて直接トップシールにするという大胆な変更に踏み
切った。結果、コストは大幅に下がり、100 円惣菜の実現に大きく近づいた。フタをやめ
てシーリングにするという発想は、それが結局は生活者にとって価値になるという見極め
がなければ実行できない。

●製造部門のコストカット、という個別の努力からは生まれにくい発想だ。マーケティン
グ発想で製造ラインを見直すという全社的判断が、それを可能にした。自社生産あるいは
原料の直接仕入れによるコストコントロールも同様だ。

●セイコーマートは自社グループで農業生産法人を抱えているのに加え、北海道内の 6 つ
の漁港にセリ権を持って海産物を直接調達している。中間流通を省くことでコストが削れ
るというのが、まずはその効用だ。

●もう一つ興味深い発想は、調達価格をほぼ一定にできるという点だ。だからこそ、売価
を100 円に固定するという経営判断が成り立つ。生鮮食料品は一般に、相場によって価格
が乱高下する。常に一定の値段で買い続けるのは難しい。

●素材のすべてではなくとも一定量を自前で供給できれば、市況に左右されにくくなる。
それが、品質と価格を両立することにもつながっているというわけだ。

●それがなければ、常時 40 種類以上の惣菜を 100 円で提供し続けるというマーケティン
グ戦略は、机上のものに終わっていただろう。ここにも顧客指向、すなわちマーケティン
グ起点で農業法人や生産加工会社に投資し、バリューチェーンを再構築するというセイコ
ーマートの経営の在り方が見えてくる。

●だが、それだけではない。自社で一次産品の生産にかかわれば、いち早くつかんだ旬で
安価な原料の動きを商品そのものに反映できる。メニュー価値を上げるため、やみくもに
新たな惣菜の種類を増やそうとすれば、ただちに素材の調達コストに跳ね返ってくるだろう。

●だが、豊富な材料をタイムリーに使いこなせば、100 円でも常に魅力的なメニューバリ
エーションを提供できることになる。コストカットの側面だけでない「価値創造」の観点
である・・・・

●・・・・さて、月曜日から続いた上記内容、皆様はどのようにお感じになられましたでしょ
うか?「“マーケティング経営”という言葉の本質を理解する」・・・・少しでも心に引っ掛
かりを感じていただけた方は一度、時間を取り、自社にあてはめつつ思考を深めてみてい
ただいても有意義かもしれませんね^^

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、午前中は大阪・泉南地区にて、

我々の業界にとって大変興味深い事業をされている、

ファッションデザイン企業様へのインタビュー。

午後は一路、京都へ入り、

M&A関連の相談に臨みます。

皆様は本日、どのような1日をお過ごしになられるのでしょうか?

では、互いに充実した1日となるよう、今日も共に頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。