[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2348]

私が個人的に“凄い”と感じている事業(業態)とその理由(3)。

おはようございます、

ケアビジネスパートナーズの原田です。

先週末のメルマガ、

私の設定ミスで配信が出来ていなかったようで、

誠に申し訳ございませんでした(汗)。

メルマガ発刊以来、

2度目か3度目(?)のミスかと思われます。

以後、再び気を付けてまいりますので、

皆様、引き続きよろしくお願い申し上げます

・・・・

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

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■■私が個人的に“凄い”と感じている事業(業態)とその理由(3)。
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●「これってホント、凄い事業だな」・・・・そんな枕詞と共に“食堂事業”を紹介し、その“凄
い”と私が個人的に感じている理由・根拠として、大きく2つある内の1つ目の切り口をご紹
介させていただいた昨日のメルマガ。本日は昨日に引き続き、2つ目の切口・内容について
お伝えさせていただきたいと思います。

●2つ目の切口、それは、食堂事業は、“ハレ(非日常)”と“ケ(日常)”で分けた場合、圧
倒的な“ケ(日常)”業態である、という点です。

●食堂事業の強みは、何といっても、“日常生活に当たり前に浸透している”という点です。
例えば、一般的な居酒屋チェーンであれば、恐らく来店頻度というのは“月に1回”程度だ
と思います。

●しかし、食堂事業は、昼も夜も利用できることを考えると、“月1回”どころか、“週2回”
“週3回”いや、それ以上の来店頻度、ということも十分にあり得ます(実際、毎日来られ
る人もいらっしゃっていました)。

●この特長が、どれだけ事業の安定に貢献しているか、勘の鋭い方々は既にお分かりかと
思います。例えば、通常の居酒屋チェーンにおいて、1回に支払う金額を3,500円程度と
仮定しましょう。

●仮に、売上目標を700万円と想定した際、居酒屋チェーンは、“700万÷3,500円÷1回/月
=2,000人”即ち、月間にお客様を2,000人集めなければならない、という計算になります。

●ところが、売上目標を同じく700万、1回当たりの平均単価を700円、平均として、週に
2回(≒月に8回)利用すると仮定した場合、食堂事業は月に何人のお客様を集めなければ
ならないでしょうか?

●計算式は次のようになります「700万÷700円÷8回/月=1,250人」即ち、食堂事業は、
同じ売り上げを達成しようと考えた場合、1回あたりの単価は圧倒的に低いのに、居酒屋
チェーンに比べて750人も少ない、たったの“1,250人”で成り立ってしまうのです。

●また、これらの優位性は、立地戦略にも大きく影響してきます。例えば、平均月1回程
度の来店頻度の居酒屋チェーンでは、顧客の純人数として2,000人を毎月集めなければな
らないため、どうしてもパッと目立つ“1等立地”に出店することが大きな成功要因の1つに
なってきます(=家賃が高くなる)。

●他方、食堂事業は、居酒屋チェーンに比べて少ない人数で事業が成立するので、“1.5等
立地”“2等立地”と呼ばれる、あまり目立たない場所や住宅街等に出すことも可能となり
(=家賃が安くなる)、コストメリットも享受することも出来るのです。

●「原田さん、確かに理屈はそうかもしれないけど、多頻度で来店していただける方々が
多いのであれば、顧客離脱が発生した場合、一気に売り上げが下がり、事業が不安定にな
るんじゃないの?」頭の回転の速い方なら、そんな疑問が浮かぶ方もいらっしゃるかもし
れません。

●確かに、我々の介護事業で考えれば、そういうことは多々起こりますよね。しかし、この
食堂事業は、昨日お話させていただいた通り、“顧客ターゲットが幅広い(=誰でも使える)”
という特長も併せ持っています。

●なので、仮に顧客離脱が起こったとしても、他の業態に比べ、新規顧客の獲得も行いやす
い、というメリットが機能する、という訳です。

●また、これら2つの切り口を有効に機能させるため、メニューは全体的に“薄味”で統一す
る等、一般の人には見えないであろう、様々な工夫が施されていました。

●「目玉焼きに塩をかける人もいれば醤油をかける人もいる。中にはソースやマヨネーズを
かける人もいる。だから、自分好みの味がつくれるよう、ベースの味は薄味にしなければな
らない」・・・・食堂事業を経営されていた社長のこの言葉が、今でも頭の中に鮮明に残ってい
ます。

●・・・・さて、約20年前の元担当として他にも様々お伝えしたいことはあるのですが^^、今
回はここで一旦締めさせていただきたく思います。少しでも心に引っ掛かりを感じていただ
けた方は一度、時間を取り、「何か私たちの事業に参考になる部分がないか」思考の整理を
してみていただいても面白いかもしれませんね(笑)。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、東京にて終日、

デスクワーク&オンラインミーティングが続きます。

皆様は本日、どのような1日をお過ごしになられるのでしょうか?

では、互いに充実した1日となるよう、今日も共に頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。