[ケアビジネスSHINKA論 Vol.962]

学び&気付き溢れる話をうかがいました(その2)。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

3月10日、来年度に向けた

“全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議”

が開催されましたね。

私自身、全ての資料に目を通す事が出来ている訳
ではないのですが、

関心をお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います
ので、

リンクを共有させていただきます。

ご自身の事業に関連が深そうなところは特に
目を通されることをおススメする次第です。


http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000154636.html

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■学び&気付き溢れる話をうかがいました(その2)。
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●昨日ご紹介させていただいた、北海道某地区、以前、私のセミナーにご参加いただいた法人の介護事業責任者(A部長)からうかがった話の続きです。A部長は「原価管理」というマネジメントを介護の仕事に投入・徹底され、成果を創出された、というお話は昨日、ご紹介させていただいた通りですが、実はもう一つ、過去のご自身のビジネス経験を介護事業に当てはめられ、現場の体質改善を実現されておられました。今日は、その、もう一つの活動をご紹介させていただきます。“5S活動”についてです。

●5Sとは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の頭文字、5つの“S”をまとめた言葉。トヨタ自動車を筆頭に様々な企業現場で実践されてきた手法で、この「「整理・整頓・清掃・清潔・躾」をお題目ではなく、“徹底”することを通じて職場の業務改善・組織活性化を図る活動です。

●5S活動では、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」各々の意味を定義し、それらを職場に落とし込みます。例えば、以前、とある5Sコンサルタント(という方がいらしゃいます)の方から教わった定義は次のようなものでした。
「整理」=いるものを残し、いらないものを捨てること。分別すること。
「整頓」=いるものを取り出しやすくするために、ラベリング等を通じて明示すること。
「清掃」=汚れのないきれいな状態を保つこと。
「清潔」=整理、整頓、清掃の3つを維持すること。
「躾」=これらを習慣にすること。

●以前、工場の責任者を担当されていたA部長は、5Sの意義や効果性を身をもって体験されていました。そこで、「工場ほど精緻な活動ではなくても構わない。日常の中にその考え方が落とし込まれるだけでも十分、大きな変化が起こる」と考え、自ら社内で“5S”研修を実施。その後、毎月毎月、介護事業部門の各部署メンバーを一堂に集め、“5S”の実践成果を報告し合う時間を取ったそうです。

●「始めは、“これが5S?”と首を傾げざるを得ないような質の報告も多かったです(苦笑)し、何より、報告される量も少なかった。しかし、毎月それらを続け、改善点を話し合い、動機づけを行い続けた結果、1年が経過した今では質・量共に格段に向上し、現在では工場顔負けの“これは凄い改善アイデアだ”と感じられる事例も出てきたりしてきました」毎月、“5S委員会”を継続する事で積み上がった分厚いファイル(=各部署から出てきた5Sの実践報告をファイリングした資料)をめくりながら笑顔で語られるA部長の表情がとても印象に残っています。

●他業界(競争市場)で研ぎ澄まされ、検証された問題解決の方法論を介護業界に導入し、効果的・効率的に成果創出を実現する。A部長の“科学的介護経営”の実践に心から敬意を表すると共に、その意味・意義をあらためて実践を通じて教わった気がします(発信した当事者が申し上げるのも何ですが^^)。

●「生産性の向上」という言葉があちこちで叫ばれるようになった介護業界。“科学的介護経営”の重要性は益々増すばかりだと感じる次第です。さて、翻って考えた場合、皆様の経営は如何でしょうか?「うちはどれだけ経営を“科学”出来ているだろう?各々の業務成果を最大化させるために、最も効果的・効率的な打ち手を講じることが出来ているだろうか?」ぼんやりとでも結構ですので、先ずはそんな視点から自社を見つめてみることから始めてもいいかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、午前中は東京都内。

午後は奈良県南部に出張し、

クライアント事業者様との来期に向けた
打合せを行います。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。