真面目で一生懸命な経営者が陥りやすい落とし穴(1)

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
経営に役立つ情報等をお届けします!
(※)エナジャイザー:エネルギー(energy)や活力を提供する人
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本メールは名刺交換、セミナー、問合せ等を通じて原田匡と接点があった
介護事業者及びその関連の方々に送信させていただいております。
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おはようございます、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の原田匡です。

「職員満足こそが企業躍進の原動力」
「職員が幸せでなければ、顧客を幸せに出来ない」

介護業界では、職員満足にかなりの比重を置く
経営者も少なくありませんし、

勿論、この意見には私も異論はありません。

でも、全国の介護経営者と話をする中、
この言葉を盲目的にしか捉えておらず、

企業としての在り方を見失っているのでは?

と思わざるを得ないケースに私はよく出会い
ます。

そもそも、経営者である皆さんはどのような
想いで介護事業を始められたのでしょう?

「こういう介護を提供したい」
「こんな活動で地域に貢献したい」
「ご利用者やご家族にこんな喜びと安心を提供したい」

多くの経営者はそんな志を持って会社を立ち上げられた
のだと思います。

そして、その想いを一緒に実現してくれる職員と
気持ちをひとつにして、

ご利用者へ一生懸命サービスを提供する。

その結果、提供しているサービスを評価いただき、
ご利用者からありがとうの言葉をいただいている
ことでしょう。

もちろん、同時にサービスの対価として利用料を
頂く。

そこから満足されたご利用者の輪が広がり、

どんどんご利用者が増え、会社が栄えていくのが
会社として目指すべき善循環だと私は思います。

しかし、職員を採用する過程で、自社のミッションや
ビジョンとそぐわない職員を採用してしまい、

上記の善循環になかなか乗れない、ということも、

同時に、よく聞く話です。

残念ながら、

1回や2回の通常の面接だけでその人の本当の姿が
分かる、

ということは

確立的に考えても極めて難しい、と言わざるを得ない
でしょう。

その結果、自社の理念や価値観を遂行できないタイプの
職員に振り回されてしまう、ということも珍しくありません。

事実、よく社長の相談をお聞きしていると、

「こんな社員がいて、本当に手を焼いています」

という類の話をよく伺いますが、

そんな時、私はいつも次のように質問します。

「社長、その社員は御社に本当に必要な人材ですか?
 社長が時間をかけて本人と話しているのに、
会社の理念やサービスの本質を理解し、行動しようと
しない人材を自社においておく必要がありますか?」

「……」

「介護事業は、このようなサービスと価値を提供
します、とお客さまと約束し、その対価として
お客さまから金額をいただく事業です」

多くの経営者が頭では理解していることを、
私はあえて言葉にして伝えます。

「根本の価値観が異なる中、会社の理念に基づいた
サービスを提供できない、しない社員をずっとおいて
おくのは、ご利用者への裏切りであり、詐欺行為です。

約束したサービスが提供できていなければ、
サービスへの対価を頂くわけにはまいりません。

本来はいただいたお金をお返ししなければならない
ほどのことなのではないでしょうか?」

私は「自分の給料の10倍稼いで1人前」といわれて
社会人として育てられてきました。

年収500万欲しければ、お客さまに5000万円以上の
価値を提供してはじめて堂々と自らの給与を主張出来る、
という考え方です。

もし、10倍どころかご利用者やご家族と約束した
価値すら提供出来ず、

真面目に努力するならまだしも、仕事やサービスに
対する価値観が経営者と明らかに異なる社員が存在して
いる場合、

経営者はその社員の幸せまでを追求すべきなので
しょうか?

そう質問すると、多くの経営者は決まって次のように
応えます。

「それはわかっている。でも、そんなの理想論だよ。
現実として、今、辞められたら現場が人手不足で
まわらなくなるので辞めさせられないんだ。

そもそも経営者である自分の力不足とも感じるし、
そんな職員を成長させることも経営者の仕事かとも
思うんだ。」

これは経営者として、現実的で筋が通っているよう
にも聞こえますが、

実は言い訳以外の何物でもありません。

「社長、そんな逃げ腰でどうするんですか?
その職員がいなくなって困るのなら、代わりに
社長や社長の身内が入り、寝ずに頑張ればいいだけの
ことです。

あるいは、お金があるのなら、派遣会社に依頼して
対応してもいい。

価値観が異なる社員を放置し、ことなかれ主義で
やり過ごすと、組織と事業が確実に蝕まれてきます。

そんな迫力のない弱気な社長であることを見透かされて
いるから、

許されないような甘えた行動が起こる組織が
出来上がってしまっているのではないですか?」

このような状態が続くと、

もっと最悪のケースとして、

本当に残ってほしい職員にも愛想を尽かされかね
ません。

経営者や幹部は、このような時こそ毅然として
対応しなければならないのです。

でも、だからと言ってやむくもに解雇するのは
会社の横暴であり、

それこそ「人財」を「人材」としか考えていない
表れです。

では、このようなケースには、どのように対峙すべき
なのか?

その点については明日のメルマガでお話したいと思い
ます。

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は昨日からの続きで、介護特化を目指す社労士
の皆様の集中研修、2日目です。

元々10時開始だった予定を9時に繰り上げるほど、

かなりの熱気で研修が進んでいます。

“人財育成”

という言葉をテクニカルに使っている自称コンサルタント
が多い中(笑)、

ここに集う先生方は、紛れもない

“ホンモノ”

の方々ばかりです。

この先生方が全国で活躍することで、元気になる
介護事象者がますます増えてくるはずですし、

事実、既に、沢山の介護事業者から研修に対する
成果報告や喜びの声があがっているようです。

今日も夕方までビッチリ、参加の先生方に数多くの
コンテンツやスキルをお持ち帰りいただけるよう、

気合を入れて臨みます。

では、今日も互いに、頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。
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原田匡の2冊目の著書、

「介護事業所経営の極意と労務管理・労基署対策・助成金活用」

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(介護経営総合研究所)

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社会貢献と利益創出の両立に真剣で、成長・進化を目指す介護事業者に、
業界特性を踏まえた有益な経営情報の発信、及びツールの開発・提供を
行う。その結果、「地域で最も愛され、必要とされ、関わる全ての人々を
幸せに出来る会社=「Visionary Care Company」を多数創出し、介護業界
活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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