介護施設に求められる、複眼的な視点・見識。

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株式会社ケアビジネスパートナーズ代表・原田匡を中心に、介護市場の
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おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ 代表の
原田匡です。

先日の

“ヘルスプレス”

に、

以前、このメルマガでもご紹介
させていただいた

“トレパチ”

についての興味深い記事が載って
いました。

“諸手を挙げて賛成”

とは個人的には言えないものの、

なるほど、このような視点もあるの
かもしれないな、

と思わせる内容でしたので、

是非、皆様にも共有させていただき
たいと思います。

“パチンコ産業が老人を元気にするのか?
老人の財布がパチンコ産業を元気にするのか?”

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日本全国、津々浦々、どこに行っても
存在し、

消費者の財布のひもが緩む、

日本一のサービス産業とは何か? 

それはパチンコである。

『レジャー白書』によると、

2013年のパチンコ業界全体の売り上げは
19兆円。

国内市場だけで見れば、

世界一の自動車企業トヨタを抜き去り、

巨額の利益を稼ぎ出す産業であることが
わかる。

まさに、レジャーの王様という不動の
地位に君臨し続けている。

しかし、2003年に約30兆円の売り上げを
たたき出して以降、

パチンコ産業の売上は右肩下がり。

顧客の高齢化、他のレジャーへの顧客離れ、

さらには、貸金業法の改正で消費者金融から
借りることができる金額の上限が決められた
ため、

カネを借りてまでパチンコにのめり込む
ヘビーユーザーが減少したことなど、

売上低迷の原因は多岐にわたることが
想像できる。

しかし、パチンコ業界も、この苦境に甘んじて
いるわけではない。

大手パチンコメーカーがひしめき合う愛知県
名古屋市に本社を構える豊丸産業が、

「福祉機器としてのパチンコ」

を開発した。

その名も

「トレパチ!」。

名前の由来は「Training-pachinko!」とのこと。

5月21~23日に名古屋市国際展示場で開催
された

「第18回・国際福祉健康産業展 ウェルフェア
2015」

に出品された。

「トレパチ!」は、高齢者の身体機能のトレーニングや
認知症予防に寄与するというコンセプトである。

また、パチンコ玉の誤飲を防ぐためにパチンコ機の
上皿にカバーを装着し、

玉に触れない

「循環式」にしたほか、

静音化対策のために樹脂を使った専用玉を使う
など高齢者に配慮されている。

介護施設などに1台当たり月額2万円でレンタル
される予定で、

試験的に導入した施設からは

「元気のなかった高齢者が元気にパチンコに
出かけるようになった」

「子供のお遊戯のようなリハビリに抵抗感の
ある高齢者が楽しく遊んでいる」

という声も聞かれるそうだ。

しかし、懸念もある。

もし「トレパチ!」の目指すところが、

かつてパチンコの顧客だった高齢者の引き戻し
だとしたら……。

つまり、

「介護施設に入所するようになって遊べなくなった
ヘビーユーザーに、

パチンコの面白さを再認識してもらい、

また店舗に来て欲しい」

ということだ。

「トレパチ!」にはギャンブル性はないとはいえ、

パチンコはあくまでもギャンブル。

しかも、さまざまな研究から依存性があることが
わかっている。

老化により判断能力が低下している高齢者が
近づくことで、

本人の資産がなくなってしまう、

介護する家族が経済的に疲弊するなど、

社会的な問題に発展する可能性がある。

どのような介護施設がリハビリのために

「トレパチ!」

を導入するのか明らかではないが、

高齢者の心身の健康を考えたとき、

ギャンブルから距離を置くのが正しい経営姿勢の
ように思う。

病院などの療養施設にアルコールの自販機がない
ように、

ギャンブル機器も置くことは不適切だという
意見もあるだろう。

そうはいっても、

パチンコの顧客は全国にいる。

かつての愛好家も全国にいる。

どんな田舎町でもパチンコの店舗はネオンを
輝かせている。

それが日本の商業施設の風景であることは、

誰も否定できない現実。

この巨大なマーケットが高齢者施設の入所者にも
ある以上、

パチンコ業者はアプローチをかけていく。

私たちは、静かな老後を迎えるために、

何を必要として、何を不要とするのか、

しっかり考えないといけない。

老後の時期になっても、

サービス産業の巨人は

「遊びませんか?」

と誘ってくるのだから……。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・・・・・・・・・・・・

如何でしょう?

確かにこのような観点は、

導入を検討する側の介護施設に
とって、

“持つべき視座”

だとも言えるでしょう。

今後、介護市場に向けて、

様々な産業が、

様々なサービスや商品を開発してくる
と思われます。

それらの情報に対し、

思考を深め、

複眼的な視点から是非を判断する

“見識”

を磨く姿勢が介護施設には、

今以上に求められてくるでしょう。

介護施設は、

ご利用者の

“QOL(=生活の質)”

のみならず、

“QOL(=人生の質)”

を支える施設です。

その点からも、様々な情報に対し、

“ふ~ん、そうなんだ”

だけではなく、

“これって、どういうことなんだろう?”

“メリット・デメリットは?”

等々、

より深く見つめる思考パターンを身につけて
おく必要があるかもしれませんね。
(既にお持ちの方も多いと思いますが^^)

以上、何かのお役にたてれば幸いです。

今日は、京都府京都市でセミナーです。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされる
のでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。

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