スケールの大きな経営者の話

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
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おはようございます、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の原田匡です。

先日、仕事をご一緒している方と
お話をしていた時に、

話の流れからか、

今から10年ほど前に出会った、

ある経営者の事をふと思い出しました。

創業経営者だったその方は、

二代目である息子さんが順調に育ってきて
いたため、

事業を承継し、

一線から退こうとされていました。

そして、

お世話になった方々、

共に頑張ってきた方々にご報告と感謝の
気持ちを伝えたい、

ということで、

顧客は勿論のこと、

取引先や社員を大勢集め、

ホテルの宴会場を貸し切り、

盛大なお別れ会を催しました。

会が始まり、

始めの挨拶が終わるや否や、

その経営者は、

顧客や取引先の方々が座っている席に
向かいました。

そこで、

思い出話を語ったり、

談笑したり、

握手を交わしたり、

写真を撮ったり、

その光景を見るだけでも、

“あぁ、皆がこの方の人間性を慕って
いたんだな”

ということが自然に伝わってくるような、

とても和やかな雰囲気で会が進んで
いました。

そして、会も徐々に終盤に差し掛かり、

最後に、

その経営者の方々が社員の席を訪れた時。

私は本当にビックリしました。

お酒が入っていたこともあったのかも
しれませんが、

なんと、

いい歳をした(笑)50代半ばの中堅
幹部陣を始めとして、

多くの方々が涙を流し、

「社長」

「親父」

と言って、

手を取って深々と頭を下げたり、

抱きついたりしているのです。

この光景にビックリした私は、

「先代社長はどんな経営者だったのですか?」

と2代目社長にうかがったところ、

2代目社長からは、

こんな話が返ってきました。

「とにかく厳しく、

怖い経営者だったと思います。

でも、

同時にとても暖かく、

社員たちを自分の子供のように可愛がって
いましたよ。

正直、うちみたいな中小企業には、

特に設立当初の頃などは、

優秀な人財が始めから集まった訳では
ありません。

中にはどうしようもない人間もいたと思い
ますが(苦笑)、

社長はそんな人間一人ひとり大事にし、

信じて育ててきたのです。

私はその背中をズッと見てきました。」

こんなこともあったそうです。

ある日、会社で仕事をしていると、

サラ金業者がある社員の名を挙げ、

訪ねてきました。

いわゆる

“取り立て”

です。

当時のサラ金業者の取り立ては本当に
きつかったのでしょう、

その社員を見つけ、

大声を上げてその社員を罵倒し始めた
そうで、

一瞬にして社内が凍り付いてしまいました。

その時、たまたま社内に居合わせた社長が
社内の異変に気付き、

事の次第を把握した後、

その金融会社の方に向かってこう言った
そうです。

「うちの社員が起こした問題は、

私の問題でもあります。

私の教育指導の不行き届きです、

申し訳ない。」

そして、

何と、お金を全額立て替えて払って
しまったそうです。

その後、サラ金会社が帰り、

ようやくいつもの平穏な社内に
戻った後、

社長は、

サラ金を借りていた社員に向かって
こう怒鳴り上げました。

「何で俺に相談しないんだ!

お前はうちの社員じゃないのか?」

・・・・・・

嘘のような、

でも、全てホントの話だそうです。

また、当時は会社として、

決して資金が潤沢にあったわけでも
なかったそうで、

その分、

このような事が幾度もあり、

家族はそれなりに苦労したそうです(笑)。

勿論、中には小賢しい社員もいて、

社長に尻拭いさせたまま、

ある日突然会社からいなくなる、

なんてこともあったそうですが、

そうではない社員もいる中で、

“この社長のために”

“この親父のために”

という気持ちの中、

懸命に頑張ってきて今がある、

という話でした。
(恐らく泣きながら抱きついていた方は、
そういう迷惑を過去にかけた人だったの
かもしれませんね(笑))

私はこの話を聞いて、

私が大好きな江戸時代の傑物、

佐藤一斎の言葉を思い出しました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

面は冷ならんことを欲し、

背は暖ならんことを欲し、

胸は虚ならんことを欲し、

腹は実ならんことを欲す

(「言志録」19条)

(現訳)

頭脳は、

正しい判断ができるよう冷静でありたい。

背中は、

人を動かせるよう暖かくありたい。

胸は、

人を受け入れられるよう虚心坦懐でありたい。

腹は、

モノに動じないよう胆力を充実させたい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

正にこの言葉を地で行くような方だなぁ、

と思ったことを鮮明に覚えています。

勿論、

私たちが同じことをしなければならない訳では
ないですし、

出来ないからダメだ、

とか、

そんな話でもありません。

でも、同じ経営者として、

部下を持つリーダーとして、

何か感じるものがあるのではないで
しょうか?

この話から何を感じ取り、

何に気付き、

何を学び、

どう行動を変えるか?

忙しい中だと思いますが、

少しだけ目をつぶって、

考えてみてもいいかもしれませんね。

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は午前中から神戸と大阪で打ち合わせ&
デスクワーク。

夕方からは大阪で、

大阪府の補助事業、

“DSP(デザインサポートプロジェクト)”

の授賞式です。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされる
のでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。

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