我々の顧客は“誰”?

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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
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(シー・ビータッグ)の原田匡です。

先週末、

私が通っている大学院の授業の中で、

千葉県八街市にあり、

就労移行支援等のサービスを展開
されている、

社会福祉法人光明会 の

“内藤晃 常務理事兼CEO”

の話を聞く機会がありました。

“社会福祉法人経営の最前線”

というテーマでゲスト講師を読んで
ディスカッションを行うこの授業、

以前のメルマガでもご紹介させて
いただいた

“地域密着総合ケアセンターきたおおじ”

の代表である山田先生とも、この授業で
出会わせていただきました。

その意味では毎回、

非常に実践的、かつ刺激的で、

ワクワクする授業なのですが、

今回の内藤先生からも、

本当に気付きの多い、

深い話を沢山聞かせていただく
ことが出来ました。

ここで得た気付きや学びについては、

今後もこのメルマガを通じてご紹介
させていただききたいと思いますが、

今日は、

この授業の中でも紹介されており、

私も過去、読んだことがある中で、

とても深い気付きを与えてくれた
本についてご紹介したいと思います。

その本のタイトルは、

“教育現場でのデザインマネジメント”。

お読みになったことがない方は、

是非、読まれることをおススメします^^

著者は、

多摩美術大学名誉教授であり、

自動車のホンダを黎明期から支えたメンバー
でもある

“岩永信弥”氏。

岩永氏は本田技研工業において、

“シビック(初代、3代目)”

“ホンダ・アコード(初代)”

“ホンダ・プレリュード(初代、2代目)”

“ホンダ・CR-X(初代)”

“ホンダ・オデッセイ(初代)”

等々のデザインを担当し、

多摩美術大学出身のデザイナーながら、

“モノづくり企業”

である本田技研工業において、

常務取締役にまでなられた方です。
(同時に、“本田宗一郎に一番
叱られた男”という異名も持つ
そうですが(笑))

岩永氏は本田を定年退職された後、

多摩美術大学の教授に転身され、

約10年をかけて同大学の生産デザイン
学科の教育体制を改革しました。

その結果、

少子化の影響が既に及び始めている
教育業界であるにも関わらず、

多摩美術大学は、

競争倍率を維持したまま、

入学定員数を2倍に増やすことに
成功している、

と言われています。

岩永氏の改革の要諦はどこにあったか?

本の中では、次のようなポイントが紹介
されていました。

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岩永氏の改革の最大のポイントは、

“大学のお客様は誰か”

という根源的な問いから大学の在り方を
見つめ直したことだ、

と言われています。

当初、岩永氏以外の教授陣は、

“お客様は学生であり、商品は教育
カリキュラムである”

と定義づけていました。

一聞すると至極もっともで、

納得感の高い定義だと思われる方も
いらっしゃるでしょう。

しかし、岩永氏は、

“本当にそうなのでしょうか?”

と大多数の教授を前に、疑問を
投げかけます。

彼は次のように考えました。

“大学が世の中に生産しているのは
卒業生ですよね。

とすると、学生こそが大学の商品であり、

そのお客様とは、すなわち就職先企業だと
考えるべきではないでしょうか?”

この考えを聞いた教授陣は、

“学生を商品と扱うなんて教育者として非常識も
甚だしい。

さすが、金儲け企業出身のことだけはある”

と、

当初は完全に見下し、否定的な対応をとっていた
そうです。

が、

その後、岩永氏の受け持つ学生達全員が、

名だたる企業や、

学生自身が満足し、

プライドを持って働けるような企業に就職して
いく姿を見て、

やがて、

岩永氏の定義の意義を理解し始めます。

“お客様(就職先・人材市場)のニーズを
よく理解し、

最高の商品(学生=若きデザイナー)を
作り上げるためには、

大学は何をしたらよいのか“

という、メーカー流の品質魂が、

結果として同大学の教育水準を高め、

卒業生の質を高めることに大きく貢献した
のです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・・・・・

如何でしょう?

最近のメルマガで何度か登場している、

“自社は何業か?”

の話と極めて近い、

いや、

完全一致と言ってもいい話だと
思いませんか?

では、私たちの仕事に置き換えた場合、

“お客様は誰”

なのでしょう?

高齢者介護事業であれば、

“ご利用者”

なのでしょうか?

それとも、

“ご家族”

なのでしょうか?

それとも、

“地域”

なのでしょうか?

障がい福祉のサービスで
あるならば、

“障がいを持つ本人”

なのでしょうか?

それとも、

“ご家族”

なのでしょうか?

それとも、

“地域”

なのでしょうか?

それとも、岩永氏の考えに
倣えば、

“就職先の企業”

なのでしょうか?
(ちなみに内藤先生の法人は、
“顧客は就職先の企業“と定義
しているそうです)

別に、唯一無二の答がある訳では
ないですし、

どれが正解でどれが間違い、

という話でもありません。

しかし、もし、今までと異なる視点が
このコンセプトワークの中から
生まれてくるとするならば、

様々な意味で、大きなブレイクスルーに
つながることは間違いないでしょう。

“顧客はご利用者に決まっている”

とずっと考えてきた方からすれば、

“何言ってるの?”

と思われるかもしれません。

でも、今後、提供するサービスの切り口や
メニューを変えていこう、

とお考えが少しでもあるのであれば、

今回のように

“根本”

からあらためて考えてみることも、

悪くないかもしれません。

そう考えると、企業経営における
最大の味方でもあり、敵でもあるのは、

“昨日までの自分”

なのかもしれないですね(笑)。

以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、朝一、都心の某ホテルで
朝食ミーティング。

その後、都内でデスクワーク&打ち合わせ
です。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるので
しょうか?

では、今日も1日、互いに頑張ってまいり
ましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。
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幸せに出来る会社=「Visionary Care Company」を多数創出し、介護業界
活性化の中心的存在となる。
それが私たち「シービータッグ」のビジョンです。
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