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介護経営エナジャイザー 原田匡が日々感じたこと・考えていること、介護
経営に役立つ情報等をお届けします!
(※)エナジャイザー:エネルギー(energy)や活力を提供する人
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本メールは名刺交換、セミナー、問合せ等を通じて原田匡と接点があった
介護事業者及びその関連の方々に送信させていただいております。
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おはようございます、CB-TAG
(シー・ビータッグ)の原田匡です。
先日、ある経営者の方と意見交換を
していた時に、
「経営者にとって一番大事なものって
何でしょうね」
という話になりました。
もちろん、様々な意見があるでしょうし、
自らが出した答でどれも間違いはないと
思うのですが、
その話の際、その方が、自分の経営のモデル
にしている、
とおっしゃっていたのが、
“平生釟三郎”
という経営者でした。
この名前、ご存じない方も多いかも
しれませんが、
特に関西地区の方であれば、
“神戸の甲南学園・甲南病院の創始者”
と聞けば、イメージが出来るかもしれません。
(ちなみに、その経営者はやはり甲南出身でした)
同氏はもともと学校の先生・校長だったのですが、
その人柄と才覚を請われ、
今の東京海上日動火災保険に入社。
専務取締役として同社の経営再建に
大きく貢献した後、
川崎重工業の社長や新日本製鐵の会長などを
歴任した実力肌の経営者ですが、
実業家としてだけではなく、
前述したように、学校や病院も設立するなど、
教育界や医療界でも大きな功績を遺した、
知る人ぞ知る
”一大人物”
だったそうです。
地元が近いこと、また、甲南に通っていた友人
から、
“平生精神”
という言葉を聞いたことはありましたが、
恥ずかしながら、その時の私は、
平生氏についてそれ以上の詳しい知識は
持ち合わせていませんでした。
“平生さんという経営者は、どんな方だった
んですか?”
質問する私に、その経営者は延々1時間(笑)、
熱っぽく平生氏について説明して下さいました。
(その口ぶりから、本気の情熱を感じました(笑))
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平生氏は大学を卒業後、教諭を経て、
若干27歳にして、
兵庫県立神戸商業学校の校長に就任します。
しかし、その翌年、
その人柄と能力を買われ、
東京海上に入社。
実業家としての第一歩を踏み出します。
その後、平生氏は東京海上で大活躍を遂げるも、
時代が乱高下する中、
東京海上ですらも苦境に陥り、経営難に陥ったことも
あったそうです。
そんな折、平生氏は、三井物産の益田孝社長から、
“うちに来て経営に力を貸してくれないか”
との誘いがかかります。
実は、益田社長は、当時、東京海上で支配人だった
弟を助けるため、
平生氏の東京海上入社を強く後押しした一人でも
ありました。
三井物産に誘ったのも、経営難に陥るような東京海上
への入社を斡旋してしまった、
ということに対する責任を感じていた部分もあった
そうです(後日談)。
しかし平生氏はこのありがたい要請を丁重に断ります。
“ご厚意は感謝します。
しかし、他日、自分が三井物産で成功し、
高い地位に就くことができたとしても、
苦境にある東京海上を見捨てて、
一身の栄達を計ったといわれても弁解できません。
私は東京海上の再興のために全力を尽くしたいと
思います”
正に
“武士道精神”
ですね。
そのまま東京海上に居残り、
同社のために奮闘を続けた平生氏は、
見事に経営再建を果たし、
日本の海上保険の礎づくりに大きく貢献します。
その後、30年間務めた東京海上を退職すると、
引退後は甲南学園や甲南病院の経営を通じ、
念願だった社会奉仕活動に取り組み始めました。
しかし、67歳の時、今度は地元の現・川崎重工業から
経営再建のための声がかかります。
川崎重工の債権者達は、
“この危機を救えるのは平生氏以外にはいない”
と考え、実業界から引退していた平生氏のところに日参し、
結果、平生氏は社長を引き受けることになったそうです。
この時、後世に残るエピソードとして、
平生氏のこんな言葉が残っています。
“分かりました、引き受けましょう。
その代わり、2つの条件があります。
1つは、任期を会社再建の目処をつけるまでの
2、3年とし、
目処がつけば職を辞すること。
そして、2つ目は、その間の報酬は一切
受け取らないこと。
この条件をお受けいただければ、喜んでお手伝い
させていただきます。”
その結果、破局寸前だった川崎重工は、
平生氏が社長に就任してわずか2年あまりで、
見事、経営再建に成功したそうです。
そして、その後も平生氏は社会奉仕に専念する
ことが許されず、
自ら望んだわけでもないのに、
周りから推される形で貴族院議員、文部大臣、新日本
製鐵会長などを歴任されたそうです。
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私はこの話を聞いて、
“まるで、現代の稲盛和夫氏のような方だなぁ”
と感じました。
平生氏の持つ
“私利私欲のなさ”
“誠実・公正な人柄”
そして、自らの決断を揺るぎなく全うしようと
努力を続ける
“信念”。
これこそが、多くの人々を魅了した、
平生氏の最大の
“魅力(武器)”
だったのでしょう。
そんな貴重な話を聞かせていただいた
後、
お話を聞かせて下さった経営者は、
最後、私にこう言いました。
「さっきの話の続きだけど、、、、、」
“経営者に一番大事なものとは?”
の話の続きです。
その方は、
“マネジメントの父”
と呼ばれたドラッカーの言葉を引用して
こうおっしゃいました。
「経営者にとって一番大事なものは何か。
それは、平生氏の生き様から私が一番
学んだもの、
すなわち、
人間としての品性だと思う。」
・・・・・・・
以上、何かのお役にたてれば幸いです。
今日の私は、朝4時起きで大阪へ移動。
終日、人との打ち合わせが続きます。
皆さんは今日、どんな1日を過ごされるの
でしょうか?
お互い体調には気を付けながら、
今日も互いに頑張ってまいりましょう!
今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。
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