[ケアビジネスSHINKA論 Vol.735]

組織のAcceptance(受容度)をどう高めるか?(その1)

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の原田です。

昨夕、札幌に着いたら、外は何と“雪”。

確かに東京も若干肌寒さを感じたけれど、

コートが必要なほどではなかったのに、、

狭い、狭い、と言いながら、

やはり、日本は広いですね。

風邪をひかないように、今日1日も楽しんで
まいります!

では、本日もメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■組織のAcceptance(受容度)をどう高めるか?(その1)
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●昨日のメルマガでは、組織活性化の公式「R=f(Q,A)」(=求める結果が得られるかどうかは、そのために実施する施策の品質レベルと、(その施策をどこまで受け入れ、浸透させることが出来るか?という)組織や職員の受容レベルの掛け算で決まる)についてお話させていただきました。今日と明日は、そのAcceptance(受容度)の内容をもう少し具体化させた、ある事例をご紹介させていただきたいと思います。手前味噌ながら、私が実際に取り組んだ、とある企業様とのプロジェクトの時の体験です。

●今から約10年前、フリーのコンサルタントとして活動し始めて間もなかった私は、とあるサービス業の中期経営計画策定プロジェクトづくりに参画していました。本プロジェクトの立上時の通称は、「売上5倍プロジェクト」。5年後に売上5倍を実現し、会社を遥か高みへ持ち上げよう、全ての社員にとって誇れる会社となるよう成長させよう、という壮大(?)なプロジェクトです。社の命運をかけたこのプロジェクトは毎回、文字通り「怒鳴り合い」をも辞さないぐらいの真剣勝負。その甲斐もあって、皆で頭に汗を流して作り上げてきた本計画は、高い実現イメージレベルにまで精緻化されてきていました。

●そんな折、半年だったプロジェクト期間も5か月目の終盤に差しかかり、いよいよ終わりに近づいてきていた頃。とある幹部が、「このままではまずいと思う」とプロジェクト会議の場で突然発言しました。何故?と理由を尋ねると、「このプロジェクトの目指す姿(=5年後に売上5倍)や概要について、社員の一人に触り部分を伝えたところ、即座に嫌な顔をされた」というのです(当時、全社発表を見据え、信頼できる社員幾人かにヒアリングをかけ、本プロジェクトのメッセージに対する受容度合をチェックしてみよう、という取り組みをやっており、その一貫としての動きでした)。思わず顔をしかめてしまった社員の気持ちは一体何だったのか。それは、「ただでさえ忙しいのに、これ以上仕事が増えるだなんて、考えるだけで気持ちが萎えてしまう」という想いだったそうです。予想もしなかった反応に、社長を始め、プロジェクトメンバーは全員、頭を抱えてしまいました。

●とはいえ、半年かけて練り上げてきた、しかも全経営陣納得ずくの計画を、そう簡単に変更する気にもなれません(極めて合理的な計画でもありました)。でも、肝心の社員の気持ちが盛り上がらなければ、実現など夢のまた夢。悶々とした時間が過ぎっていったそんな時、私の頭にふとある想いがよぎり、そのことを社長を始め、プロジェクトに参加している全メンバーに伝えました。「今までは経営メンバーだけで議論してきたため、思考や言語のレベルが全て「経営者目線」になってしまっているのかもしれません。一度、今までの計画全てを「社員目線」で見つめ直し、「全ての社員がやる気になる計画」「全ての社員がワクワクする計画」という視点で、異なる角度から洗いざらい見つめ直してみませんか?」その結果、一部の信頼できる社員へのヒアリングを経て、様々修正を加えて出来上がった経営計画は、更に実現性が高いものへと精緻化されていきました。

●さて、ここで是非、皆様にも考えてみていただきたいと思います^^計画の中身の最終チェックを終えた経営幹部陣は、最終の仕上げとして、本計画の名称変更にも着手しました。当初、経営幹部陣で想定していたタイトルは、「売上5倍・夢実現計画」。皆様ならこの言葉をどんなふうに「社員目線言語」に置き換えになるでしょうか?勿論、この会社ならではの事情もありますので、「ピッタリ正解!」という回答は先ず出てこないと思いますが、もし皆さんの会社が「売上5倍」を目標とした場合、社員の想いを考慮し、その計画にどんな名前を付けるか、是非、考えてみていただきたいと思います。この会社がつけたタイトルにつきましては、明日、ご紹介させていただきますね^^(勿体ぶっていますが、かなり単純な、でも、とても刺激的な名称です)

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、午前中は札幌市内でデスクワーク。

11時半からの会食を経て、

午後の札幌セミナーに臨みます。
(その後、旭川へ移動)

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。