[ケアビジネスSHINKA論 Vol.729]

1タスク1〇〇〇。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の原田です。

先月末の3月31日、

改正社会福祉法がようやく成立しましたね。

我々としては危機感を持ってずいぶん前から
追いかけ、発信してきた本改正ですが、

様々な社会福祉法人の理事長・施設長様と
お話する中、

同情報に対して

“意識が高い法人様”

“それほど意識されていない法人様”

がハッキリと二極化されているように
感じています。

準備や対応計画が明確になっているので
あれば我々も安心ですが、

下手をすると(決して脅しではなく)、

“理事長強制交代”

という可能性をもはらんでいるほどの改正
であることを認識されていない方もいらっ
しゃることに、

大きな不安を感じる事も現場では正直、
結構あります。

このメルマガをお読みいただいている法人様
には、せめて、

“もっと早く対応していれば”

という状況には絶対になっていただきたくない、

と思っておりますので、

もし不安や疑問をお持ちの方々は、我々、

もしくは我々でなくとも信頼のおける専門家
の方に早めに連絡を取って相談し、

早期に対応の準備をされることをおススメします。
(もし、我々を信頼いただける場合は、この
メールまでご返信下さい。特に、財務面の不整合は
今後の法人運営の致命傷にもなりかねませんので)

では、本日もメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■1タスク1〇〇〇。
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●先日、とある経営者(A氏)とケアマネ営業について意見交換していた際、とても示唆深い話をお聞きしました。今日は、その時の話題を皆様にも共有させていただきたいと思います。

●「私たちは1回のケアマネ訪問営業において、決して欲張らないように意識しています。ニッコリ笑顔で、「いつもありがとうございます。〇〇です。今月の事業所だよりをお持ちしました。是非、お時間のある時にお読み下さい」と元気よく伝える事。ただこれだけを徹底して訪問しているのです。」A氏の経営スタイルを象徴するこの言葉、皆さんはどう思われますか?

●通常であれば、「せっかく訪問しているのだから名刺交換させていただくとか、自社をアピールしてくるとか、或いはどなたかご紹介いただける方はいらっしゃいませんか?等聞いてきた方が、より生産性が上がるのに」もしくは「これだけなら時間の無駄じゃないか?」などと感じるのが自然ではないかと思います。でも、A氏はこの方針を徹底していますし、そのような活動に変えたところ、営業成果もアップしてきたそうです。A氏の言葉を続けます。

●「元々私も営業畑の人間ですし、その経験も含め、当初は営業担当者に「せっかく訪問しているのだから、その場で成果を上げてこい」と常々発破をかけてきました。が、それだと営業担当はプレシャーに感じるだけで、特に営業担当とは言え、元々介護現場で仕事をしてきたような優しいタイプの職員にとっては、かえって緊張したり縮こまったりしてしまい、成果が出にくくなってしまうことに気が付き、やり方を変えるようにしたのです(この部分にはA氏の私見がこめられていますが、同様にお感じになる方もいらっしゃるのでは?と思い、そのままのニュアンスを載せさせていただきました^^)。それに、よく考えれば、忙しい時に名刺交換をねだったり、相手の状況も顧みずに何とか自社をアピールしたりする時間を取ろうとする行動は、完全に自社目線の勝手な発想であり、相手のケアマネの立場になって考えれば、決して好印象には映らないでしょう。だったら、訪問営業は、「とにかく定期的に情報をお持ちする事」と、「その際には営業トークはせず、笑顔と元気を打ち出して好印象を持っていただくこと」のみを目標に展開しよう、と考えたのです。それを何度も繰り返していれば自然に頭の中に我々の印象が刻まれ、「そういえばあの事業所はどうかしら」「一度、聞いてみようかしら」と思い出していただけるようになるのではないでしょうか」そして、その変更が功を奏し、成果に結びついている、というのです(加えて、副次効果として、プレッシャーから開放された営業担当者が進んで営業に出るようになったそうで、これも大きい変化だった、とおっしゃっていました^^)。

●「1タスク(=業務)1ゴール」この言葉は、A氏が私との会話の中で何度も使っていた言葉です。最終成果に結びつけるための行動を幾つかのステップ(プロセス)に区切り、「この行動の目標はこれ」というようにシンプルに設定する事で活動精度を着実に高めていこうとするA氏の発想は非常に科学的・論理的であると共に、「組織経営」を志向する方にとって、非常に重要な示唆が含まれているものと思われます。

●「組織経営」を志向しながらも、個人のパフォーマンスの高さに頼る「スーパーマン経営」からなかなか脱却できない、、、、そんな悩みを抱えている介護経営者の皆様も多いのではないでしょうか?そのような皆様は是非、「この事例は何を私に教えてくれているのだろう?」と自問自答しつつ、我が身をゆっくり振り返ってみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、東京・千葉にて打合せが続きます。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。