[ケアビジネスSHINKA論 Vol.713]

事業規模の違いによる戦略の違い。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の鈴木です。

今週もよろしくお願い致します。

今週は、事業承継の課題対応、

業績が厳しさを増すなかで具体的にどう経営の
方向性を決めていくか、

といった相談などに対応していました。

素晴らしい経営資源があるにもかかわらず、

その当事者の方々にとってはそれが当たり前に
なっており、

その価値を認識していないと感じる事がしばしば
あります。

特に日常業務に追い込まれると、どうしても視野が
狭くなることはあると思うので、

そうした時こそ自らを客観視することができるか
どうかは大切だと感じます。

では、メルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■事業規模の違いによる戦略の違い。
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●小規模事業者にとって厳しいとされる(SHINKA論Vol.692関連データ)一方で、利用者から支持され稼働率も高水準を維持している事業者もいらっしゃいます。そんな小規模事業者にとって有効とされる「戦略」の定石がいくつかあります。

●もともと「戦略」は軍事用語でした。その考え方が「経営」にとっても有用とのことで今日では経営用語としてすっかり定着しています。この「戦略」、「経営」のヒントとしてよく活用されるものに「ランチェスターの法則」があります。有名な法則なので、ご存知、あるいはすでに活用されていらっしゃる方もおられるかと思いますが、示唆に富むところも多いので紹介させていただきます。

●自動車・航空機のエンジニアであったフレデリック・ランチェスター(1868~1946)は、第一次世界大戦(1914~1918)の戦闘、被害状況について分析を行い、そこから「ランチェスターの法則」と呼ばれる2つの法則を導きだしました。

「ランチェスターの第一法則」
1対1の戦いであれば、数の多い方がその差の分だけ勝つ。(一騎打ちの法則)

「ランチェスターの第二法則」
銃火器のように特定の敵を複数の味方が同時に攻撃できる場合、1人が複数人と戦えるので、戦力はその数の2乗に比例する。つまり、味方7人に対して敵が3人なら戦力差は5.4倍(7×7/3×3)に達し、敵が全滅するまで戦っても味方の損害はほぼゼロとなる。(1人に対して5.4人だから)

●よって、弱者(小規模事業者)は、1点に集中(勝てる独自市場への集中)し、接近戦の一騎打ちに持ち込み、武器を変えること(差別化)で敵に臨むことが戦い方になります。仮にいま市場シェアが3位であれば、1位や2位ではなく4位以下と戦いシェアを拡大し2位、1位に挑むのが弱者の戦い方ということです。強者は逆になります。狭いところに引き込まれる事無く遠距離法で戦うのが効率的となります。大手の行う大規模広告などはそれに当たります。

●大事な事は、差別化できる武器「強み」を基盤に、「誰に」「どんな方法」で「価値」を提供していくか。その先に市場シェアの拡大があります。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

又、ご意見等もお聞かせ下さい。

今朝はお付き合いいただき、ありがとう
ございました。