[ケアビジネスSHINKA論 Vol.676]

既存ビジネスモデルから別の収益モデルをつくる

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ 代表の原田匡です。

昨日は、大分市内で我々のパートナー社会保険労務士
の先生との打合せを経て、

大分銀行 医療介護グループの方と打合せ。

未来に向けた、とても有意義な情報交換が出来ました。

今年は、セミナーで多くの皆様に語り掛けるだけでなく、

介護事業者様、パートナー士業の皆様、

そして、金融機関様を始めとする、

業界にプラスのインパクトを与えていただける
企業・団体の皆様との個別の接点・連携を大事
にしていきたいと思っています。

今年はその視点からも全国を走り回りますので、

その節には皆様、何卒宜しくお願い申し上げます^^

では、今日もメルマガの中身に入らせていただきます。

今日のSHINKAのテーマは、

「収益性アップ」です。

今日の視点──────────────────────────────
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■■既存ビジネスモデルから別の収益モデルをつくる
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●先日、とあるデイサービスの経営者と意見交換をしていた折、「報酬がダウンした中、収益性アップを目的に思い付く限りの工夫を実施してきたが、まだ足りない。他に出来る事はないか、ずっと考え続けている」との、とても前向きな言葉をうかがいました。

●そんな中、一連の取り組み内容をうかがい、その上で、とある首都圏の事業所(A社)の取り組みアイデアをお伝えしたところ、「その切り口・視点から自社事業を見た事はなかった。早速、検討してみたい」との言葉をいただきました。

●A社は介護の質は勿論のこと、そこで提供される昼食(手作り)に対する評価がとても高い、という特長を持っていました。そこで、このデイサービスの経営者は、「この食事を、地域の方々に提供する仕組みをつくれないだろうか。地域の為にもなるし、デイサービスの宣伝にもなるかもしれない」と考え、1日20食限定で地域の方向けに500円で昼食の提供を開始。積極的な宣伝は行っていないものの、口コミでジワジワと拡がっているそうです(実際、私も食べにお邪魔しましたが、私見ながら、「この品数、この味で、本当に500円で本当にいいの?」と逆に気になるほどのコストパフォーマンスでした)

●外食産業には「FL比率」或いは「FLR比率」と呼ばれる経営指標があります。F=Food(食材原価)。L=Labor(人件費)。R=Rent(賃料)。これらの経費のコントロールが、利益を大きく左右する訳ですが、一般的には、売上に対して「FL比率60%」、或いは、「FLR比率70%」というのが合格ラインと考えられています(介護業界支援に特化して以降、外食企業の支援からはしばらく遠ざかっていますので、最近はもっと研ぎ澄まされているかもしれませんが)

●A社の事業にあてはめると、食材原価は見たところ、35%前後ではないか、と感じました(繰り返しますが、味・量共に十分な品質でした)。一方、人件費や賃料は、介護事業所経営供で吸収されているので、こちらの事業では実質ゼロ、と捉える事が出来ます(当然、コンプライアンス上のルールは遵守した上での話です)。となると、仮に、原価率が35%とした場合、1食あたりの利益は、500円×65%(100%-35%)で325円の粗利。その他経費を考慮に入れても、1食あたり300円程度の利益が生まれる、と判断出来るでしょう。

●この利益で仮に30日間営業するとなると、300円×20食×30日=18万円の利益、という計算が成り立ちます。個人の感覚に依るところが大きいと思いますが、限定を付けてこじんまりとやっていることを考えると、決して悪くはない数字だと思いませんか?

●「介護事業所には眠れる資産が沢山存在しています」私がセミナーでよく申し上げる言葉です。事例以外にも、既存ビジネスモデルの中で活用されている資産(場所・人財・提供サービス(物)etc)に着目し、そこから新たな収益を上げるアイデアは数多く存在するでしょう。皆様の事業では、如何でしょうか?一度、紙とペンを持ち、「うちの資産は何か?」を書きだしてみてもいいかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は朝から博多市内で打合せ

その後、小倉へ移動し、午後いっぱい、

プロジェクトミーティング。

その後、引き続き、弊社常務と打合せを
行います。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。