おはようございます、
(株)ケアビジネスパートナーズ 代表の原田匡です。
先週は全日、東京にいましたが、
今週は、本日夕方から金曜日まで全日出張。
いよいよ、2016年が本格始動し始めた感覚です。
エンジンを吹かしながら、明るい魂で頑張って
まいりたいと思います。
今週お会いする皆様、何卒宜しくお願い申し上げます!
では、今日もメルマガの中身に入らせていただきます。
今日のSHINKAのテーマは、
「成長戦略を描く上での示唆」です。
今日の視点───────────────────────────────────
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■■「知識集約産業」化出来ないかを考えてみる。
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────────────────────────────────出典元:けあNews
●先日、千葉県内で介護・福祉タクシー事業を運営している某企業様(A社)が、介護タクシー独立開業支援エリアを千葉県から首都圏に拡大する、との記事が発表されていました。初年度年会費は、入会金を含めて19万6000円(税別)。以後、年会費は1台あたり9万6000円(税別)だそうです。
●ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、世に在るビジネスは、大きく分けて「労働集約産業」「資本集約産業」「知識集約産業」という3つの分類に分ける事が出来ます。
●労働集約産業とは、簡単に言えば、「労働力の提供が収益の源泉となっている」産業の事。一人あたりの資本投下額は小さいものの、売上げに占める労務費の割合が高い、というのが同産業の特徴です(現在の介護事業はその典型、とも言えますよね)。
●次に、資本集約産業とは、「資本投下を行い、労働力よりも機械や設備の力で生産したり、サービスの提供を行う」産業を指します。労働集約産業に比べると、一人あたりの資本投下額は大きいものの、売上げに占める労務費の割合は低い、という点が特徴。この定義からすると、介護業界は今、介護ロボットやIT化の推進等を含め、労働集約産業に資本集約産業のエッセンスが加わり始めている、という見方も出来るのかもしれません。
●最後の分類、知識集約産業ですが、これは、「知的労働力や、研究開発によって得た知識や技術力を活用し、サービスの提供を行う」産業のことを指します。資本投下額はさほど大きくはなく、成功すれば、一人あたりの収益力は他分類に比べると高くなる、というのが特徴です(換言すれば、研究開発費用等の投下資本が大きくなればなるほど、リスクが高まる、とも言う事も言えますが)。
●これらの視点から前述のA社の戦略を俯瞰すると、「労働集約産業を推進する中で培った知的ノウハウを活用し、知識集約産業に進出した」と理解する事が出来るでしょう。知識集約産業を起こす際の最大リスクとなる「研究開発費」については、過去の事業活動の中で吸収されている訳ですので、非常に合理的、かつ、高収益な事業が生まれる可能性が高い、と言えるのではないでしょうか。
●当然ながら、産業ごとに優劣がある、という訳では決してありませんし、どの産業で成長戦略を描くかは、企業毎の特性や性格に依るところも大きいと思われます。
ただ、私は、A社の展開に見るような、「労働集約産業から知識集約産業を生み出す」というアイデアは、特に大きな資本を持たない中堅中小規模の介護事業者にとって、非常に有効な戦略になり得る可能性が高い、と感じています。
●A社のように、「介護業界への新規参入企業」を顧客に設定して知識集約ビジネスを展開していく方向性も勿論あるでしょうし、或いは、「介護サービスを利用されているor検討されているご家族」「新たな介護技術や運営ノウハウを取得したいと考えている全国の介護事業者」に対する事業展開等、自社の保有するノウハウにより、様々なバリエーションが考えられるのではないでしょうか。
●介護事業者が今後、存続・発展を実現するためには、各々が、各々の強みに見合った成長戦略を見出し、PDCAを繰り返す事が不可欠になります。その前提のもと、今後の成長戦略を「労働集約」「資本集約」「知識集約」どの分野で描いていくのか?或いは、複合させていくのか?この選択により、企業の未来は大きく変わる事でしょう。
皆様の会社は、どの方向に歩を進めるのが最適なのでしょうか?
一度、この視点から自社の戦略を点検・確認する時間を取ってみてもいいかもしれませんね。
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以上、何かのお役に立てれば幸いです。
今日は朝8時30分から東京・丸の内にて打合せ。
その後、夕方まで役員会を行い、
終了後、共に九州へ移動する鈴木常務は鹿児島へ、
私は大分へ向かいます。
皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?
では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!
今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。