おはようございます、
(株)ケアビジネスパートナーズ 代表の
原田匡です。
先週末の話ですが、
業界にとって、
とても大きな動きがありましたね。
損保ジャパン日本興亜ホールディングス
による、
“ワタミの介護”
による買収。
またもや、保険会社が業界のプレーヤー
として新たに名乗りをあげました。
損保ジャパン日本興亜ホールディングスを
始めとする生損保会社にとって、
介護事業の買収には、
どんな意味があるのか。
以前、ある方に聞かれたことがあり、
私なりの主観で回答させていただいたの
ですが、
大変僭越ながら、
その私見と非常に近しい内容の記事が
出ていましたので、
本日のメルマガでご紹介させていただき
ます。
“生損保 介護市場で競う 損保ジャパン、
ワタミから買収発表“
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損害保険や生命保険各社が介護事業を拡大している。
損保ジャパン日本興亜ホールディングスは2日、
居酒屋大手ワタミの介護子会社を買収すると発表。
東京海上ホールディングスや明治安田生命保険も
介護関連事業を拡大する方向だ。
豊富な資金を持つ保険会社の参入が広がれば、
サービス向上や政府の財政負担の抑制につながる
可能性がある。
「ワタミの介護」(東京・大田)の全株式を210億円で
買い取る。
12月1日に買収を完了し、
パートを含む約7000人の従業員も引き継ぐ。
ワタミの介護は3月末時点で111カ所の介護付き有料
老人ホーム運営やデイサービス(通所介護)、
訪問介護などを手がけ売上高で業界7位に
位置する。
「首都圏を中心に事業展開しており、めったにない
出物だ」。
損保ジャパン日本興亜の幹部は今回の買収で
介護事業を大きく伸ばせると見る。
同社はこれまで介護中堅のシダーに34%、
同大手のメッセージに3.5%出資し、
派遣した人材を通じノウハウを吸収してきた。
今後は自前で施設運営を始めることになる。
ワタミの介護は足元で赤字基調だが、
人材育成や労務管理の改善で早期の黒字転換
をめざす。
保険会社の介護事業に対する関心は高い。
訪問介護事業をグループ会社で手掛ける東京海上
も今年6月、
サービス付き高齢者向け住宅の運営に参入する
と発表した。
ソニー生命保険などを傘下に持つソニーフィナンシャル
ホールディングス(ソニーFHD)の子会社は、
来年4月に都内で有料老人ホームを新設。
明治安田生命も介護付き有料老人ホーム事業を
拡大する方針だ。
厚生労働省によると、
介護保険の給付費は2025年度に約20兆円となり、
15年度の2倍に膨らむ見込み。
人口減の影響で保険料収入が伸び悩む生損保市場
とは対照的だ。
保険事業との相乗効果が大きいことも参入拡大に
つながっている。
大同生命保険は10月に募集開始の介護保険の
契約者や親族に対し、
出資先の介護関連サイト運営会社の持つ情報を
提供する。
保険金の代わりに介護サービスを受けられる
“現物給付型保険”
も視野に入れている会社が多い。
社会保障費用の膨張は国の財政の悪化の主因だ。
民間企業の資金と知恵を生かして社会保障分野の
ムダを減らし、
サービス向上とコスト抑制を両立させる道筋が
重要になっている。
13年時点の政府調査によると、
訪問介護の場合、
企業など営利法人が経営する施設は全事業所の
64%を占め、
社会福祉法人(20%)、医療法人(6%)を大きく
上回る。
厚労省幹部は
「増え続ける高齢者を支えるためにも多様な主体が
参入するのは歓迎だ」
と語る。
※引用元サイト
↓
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO92405660T01C15A0EE8000/
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“現物給付型保険”
これが出来れば、
保険業界にとっては、
更に効率的なビジネスモデルになるのかも
しれません。
一方、売却したワタミ側はどんな状況なのか?
退出するプレーヤーについては、別段、
“知っておかなければならない話”
ではないかもしれませんが、
事業としての学びや、
ケーススタディ、という意味で、
一応、ご紹介だけしておきたいと思います。
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ワタミは12月に予定する介護事業の売却で、
2016年3月期に約130億円の売却益を計上する
見通しだ。
連結最終損益は140億円程度の黒字と3期ぶりに
黒字に転換する。
財務悪化にひとまず歯止めがかかり、
主要取引銀行による融資も継続される見込みだ。
今後は居酒屋など主力の外食事業に経営資源を
集中し、
再建を目指す。
子会社「ワタミの介護」(東京・大田)の全株式を、
損保ジャパン日本興亜ホールディングスに売却する
と2日に発表した。
売却額は210億円。
売却が完了した時点で業績予想を修正するとみられる。
ワタミは外食事業の低迷で、
前期までの2年間に計180億円近い最終赤字を
計上した。
今年6月末の自己資本比率は6.2%まで下がり、
融資継続の条件として銀行から今期の最終黒字化
を強く求められていた。
介護事業の売却益計上で最終黒字は達成できそうだ。
総資産の6割強を占める同事業を切り離し、
自己資本比率は30%程度に上がる。
今期の売上高は前期比1割減の1300億円前後と、
従来予想の1488億円から縮小する。
ただ、経営再建の道のりは依然として険しい。
国内外食事業の既存店売上高は4~8月も前年比で
1割前後減った。
15年4~9月期の経常損益は、
赤字幅が従来予想の1億円から拡大(前年同期は
17億円の赤字)したようだ。
※引用元サイト
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http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXLASDZ03H36_03102015TJC000
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10月1日のワタミの最終株価は850円。
売却が発表された翌日の最終株価は804円、
昨日は806円、と、
1日比で5%以上下落しました。
今年8月まで、
“41カ月連続”
で前年同月の実績を下回っていると言われている
ワタミ飲食店の既存店売上高ですが、
ここで得た資金を使って、
今後、どう立て直しを図っていくのか。
経営の学びとして、
私自身、注目していきたいと思います。
以上、何かのお役にたてれば幸いです。
今日は、都心で打合せ&デスクワークです。
皆さんは今日、どんな1日を過ごされる
のでしょうか?
では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!
今朝もお付き合いいただき、ありがとう
ございました。