短い梅雨が明け、7月に入り、全国どこも猛暑。
こうも暑いと、ちょっとしたことにもイライラしてしまいそうです。
イライライライラ。。
その対処法になるというわけではないのですが、以前にも採り上げました『大阪・関西万博』
で得た気づきについて書いてみたいと思います。
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■■”やわらかさ”は、強さ
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◆先週末、2度目の大阪・関西万博に出かけました。
1度目は大雨の中、今回は猛暑の中でしたが、それでもまた(何度でも)行きたくなる魅力を
感じます。
さて今回は、どうしても行きたかった日本館に入ることができました!
自国開催で日本館(正式名称は日本政府館)という名前のつくパビリオン、事前の情報収集の
段階から期待しかありませんでした。
日本館のテーマは『いのちと、いのちの、あいだに』。
そして、それを体感するべく「プラントエリア」「ファームエリア」「ファクトリーエリア」
の3つのゾーンをもって日本の美意識である『循環』を体験を通して理解できる設計となって
います。
また、そのコンセプトは館そものの(建築)にも見てとれます。
国産杉の板を接着して作られた「直交集成板」が使用された外観は圧倒的な迫力がありますし、
万博終了後には再利用されるとのこと。
日本の伝統技術とサステナビリティ意識が融合したパビリオンなのです。
◆そんな日本館の目玉展示はというと、
・世界最大級の火星隕石(火星の石)の初めての一般公開
・32種類の藻類に扮したハローキティのオブジェ
あたりでしょうか。
特にハローキティのオブジェ(藻キティ)は、その大きさや可愛らしさから子供も大喜びして
いましたが、展示を通じて「藻」が地球温暖化や食糧問題の解決の切り札として期待されるこ
とを学べたことは大人にとっても有意義でした。
◆でも個人的に一番印象に残ったのは、我らが国民的キャラクターであるドラえもんが紹介し
てくれる日本の伝統的なものづくりに関する「ファクトリーエリア」でした。
資源を無駄にせず、その資源の特性を活かし、修理や修繕を重ねることで長く使い続けられる
ものを作るという日本ならではの「循環型ものづくり」とでも言うべき展示の数々が並んでお
り、改めて先人の知恵や考えに感心・感動します。
その中でも『やわらかく作ることで、?』の言葉と展示が印象的でした。
?の部分には「吸収する」「耐えぬく」など様々な言葉が入り、その具体的な技法や実例等が
紹介されています。
梅雨があり多湿な気候、地震をはじめ災害が多く起こる場所、そんな日本の特徴・特性に対し
て、剛ではなく柔の発想で作り出される様々な技法。
剛では限界があることも、柔だからこそ対応できることの数々。
思わずうなります。
◆こうした発想や意識は、人との付き合いにおいても重要なことだなぁと感じた次第です。
・やわらかく作ることで、吸収する
・やわらかく作ることで、耐えぬく
・やわらかく作ることで、受け流す
自分のために環境を変えてやろなどと強引になるのではなく、自分自身が環境にあわせるべく
柔軟性を持つこと。
多様な時代を生き抜くため、自分の役割を果たすため、自分が自分であるため、大きなヒント
を得ることができた貴重な体験でした。
◆やわらかさは、強さ。
イライラしている場合ではありません。
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書きたいことは沢山ありますが、これ以上のネタバレはやめておきます!
ぜひ一度、直接足を運んでいただければと思います。
日本館を含めて人気のパビリオンに入るのはなかなか至難の業ではありますが、それでも行く
価値は十分に感じます。
日本ってすごいな、そう感じられる機会でした。
もう一度行きたいなぁ…と思っています。