みなさん、おはようございます。
金曜日のメルマガ担当、ケアビジネスパートナーズの尾添です。
今週、ソーシャルインパクトに関するイベントに参加しました。
耳慣れない言葉ですが、間違いなく今後のビジネスにおけるキーワードとなりそうです。
ソーシャルは分かるとして、インパクトとは「事業や活動の結果として生じた、短期・長期
を問わず社会的・環境的な変化や効果」との定義があります。
参加したイベントでは国内外の様々な社会課題に対する取り組み事例の紹介、また当事者に
よるセッションなどを通じて多くの気づき・学びを得たのですが、参加を終えてノートにも
記憶にも太字で残っているのがタイトルにあるインテント(意図)という言葉です。
それでは本日のメルマガです。
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■■インテント
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◆最初に参加したセッションでテーマとなっていたのは『共助資本主義』について。
これも耳慣れない言葉ですね。
すでに世の中に存在し多くの事業者が取り組む「市場原理で解決できる課題」と、他方で誰
もが認識していながらも取り組みが難しい「市場原理では解決できない課題」。
その中間のグレーゾーンにある課題に対して、これまではNPOなど一部の団体が活動を担っ
てきました。
市場原理が働かないとなると、営利企業としては参入しにくいですからね。
冒頭にお伝えした『共助資本主義』とは、この2つの課題の狭間、別の視点で言えば自助と
公助の狭間にある事項に対して、行政やNPOばかりに任せるのではなく、経営資源を有する
大企業も、そしてアイデアや情熱を持つスタートアップも一緒になって取り組んでいこうと
いう動きが目指す姿と言えます。
まだ明確な定義が定まっておらず、経済同友会などが率先して目指しているこの『共助資本
主義』とは、私たちが向かう未来における新たな可能性なのです。
◆とあるパネラーが、大企業とNPO(またはスタートアップ)とのコラボにおける共助資本
主義のポイントとして2つの点を挙げていました。
一つは、経験・ノウハウやリソースを持つNPOやスタートアップと、それを求める大企業と
のマッチング。
これは分かりやすいですね。
もう一つは、大企業や資本家が現体験の機会を持つこと。
例えば大企業では若手社員から幹部社員まで、福祉の現場や途上国の支援、また様々な研修
を通じて社会課題のリアルを体感する機会が積極的に作られています。
大企業の役員が子ども食堂でエプロンをかけて配膳、そんな取り組みの紹介もありました。
◆これをパフォーマンスと言うなかれ。
企業はNPOの活動などを通じて社会課題を知り、学ぼうと努力しているのです。
一方、ではNPO(ここではスタートアップを含めて福祉業界にいる私たちを含めます)側は
パートナーシップを求める相手(企業)のことを学ぼうとしているでしょうか?
企業のことを知り、学び、企業側の言葉で会話できるよう努力しているでしょうか?
共助資本主義の実現に向けた大きな課題の一つに、理解や支援を求める私たちの側の努力が
あるのだと改めて認識しました。
もちろん企業側にもチェンジ(変革)すべきことは多々あります。
◆そのお互いの努力の前提として、双方の距離を近づけ、より良い社会を目指すうえで重要
となるのが本日のメルマガのタイトルである『インテント(意図)』です。
自社は何を目指し、何を宣言するのか?
どうなりたい、どうしたいのか?
誰に何を求めるのか?
そういった明確なメッセージが無い(インテントが示せない)ままでは、誰も手を差し伸べ
てくれません。
身近なことで言えば、取引銀行に融資を相談する際に、しっかりインテントを伝えられてい
るでしょうか。
何をするためにいくら必要なのか?
現状の課題をどう認識しているのか?
その解決方法やメドはあるのか?
どうなりたい(どう宣言する)のか?
「言われた資料を出したのに断られた。冷たいもんだ。」
そう言う前に振り返ってみると・・・胸がチクリとしますね。
◆このインテントは、常に正しい、また実現できるとは限りません。
チャレンジしたけど上手くいかない・・・そんな可能性だって十分にあります。
むしろ間違いを恐れず、これからの社会のために果敢に挑戦しようとする情熱、そして意図
(インテント)こそが、これまで信念をもって取り組んできた自社事業を発展させる鍵なの
だと思います。
◆このメルマガを読んで下さる方の多くが、何らかの形でケアビジネスに関わっておられる
のだと思います。
ケアビジネス(福祉事業)は社会課題にも直結する重要な領域です。
今取り組んでおられる一つ一つの活動や経験・ノウハウ、そしてあなた自身は、きっとそれ
を喉から手が出るほど求める人・企業がいるはず。
それくらいスゴイことだと思うんです。
でも、自ら殻を破ってみないと求められていると実感できないかもしれません。
インテントがなければ、それが他者に伝わらなければ、簡単に支援や協力は得られません。
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イベントを通じて聴く話、また知り合った人との会話は、どれも新鮮。
それだけ自分自身の視野が狭く、時代の流れをキャッチアップできていないんだなぁ・・・と
思い知らされます。
このメルマガが業界内外の情報提供の場となり、また知るキッカケになればと思いつつ、
まず自分自身が学び続けようと思う、そんな1週間でした。
本日もありがとうございました!