みなさん、おはようございます。
金曜日のメルマガ担当、ケアビジネスパートナーズの尾添です。
GW期間中、何気にテレビを眺めていると、混雑・渋滞情報などのニュースに混じって以前に
本メルマガで採り上げた退職代行に関するニュースが。
4月に入社して1ヶ月以内に(早い人は1日目で!)退職する新入社員が増えており、しかも
自分自身ではなく代行サービスを使って退職意向を伝えるのだと。
「思ってたのと違った」という当事者が語る理由とともに、何とも複雑な心境になります。
でも、私たちが受け入れ側として迎えている時代(現実)でもありますね。
関連する話題として、本日はもう一つの注目すべきトピック「ギグワーク」について採り上げ
てみたいと思います。
突然ですが『メルカリハロ』って知っていますか?
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■■メルカリハロ
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◆メルカリハロは、あのフリマアプリで有名なメルカリが先月(4月)新たにリリースした
「空き時間おしごとアプリ」です。
ついにメルカリが人材マッチング事業を開始したのです!
このサービスは好きな時間に最短1時間から働けることが特徴で、仕事を探して、働いて、
給与をもらうという一連の手続きや流れがスマホ一つで可能というもの。
メルカリという基盤をもとに、サービス開始から1ヶ月で登録者250万人を超えたとか!
◆メルカリ以外にもスキマバイト事業への参入者は多く、市場は急拡大しています。
なかでも有名で、メルカリハロの主な競合と言われるのがタイミー。
その登録者は700万人超と言われており、やはり順調に増やしているようです。
広告を目にすることも多いですよね。
◆こうしたスキマバイト、別の名前でギグワーク(ギグワーカー)とも呼ばれます。
ウーバーなど登場した頃からよく耳にするようになりました。
ギグワーカー市場は、もとは特にIT技術者、デザイナー、ライター等のクリエイティブ職種
で普及していたものが、現在では様々な業種・業態において普及しています。
その手軽さや自由度から急成長していますが、一方で安定した収入や社会保障の面では不安が
残るためワーカー自身には自己管理やリスク管理が求められます。
◆会社や部門をマネジメントする立場から考えてみます。
ギグワーカーとの契約は短期的であるため長期的な人材育成や知識の蓄積は期待できない点
や、ギグワーカー自身が抱える不安定な収入や社会保障の問題が注目されはじめ雇い主側に
配慮が求められつつある点など心配がありますね。
それでも、メルカリハロなどギグワーカー市場を活用することで、短期的な労働力の確保や
コスト削減に役立つ可能性があることは無視できません。
慢性的な人材不足に悩む業界・会社が多い中、一つの選択肢として、しっかり“知る”こと
が必要です!
ということで、ギグワークにも2つの種類があることをお伝えできればと思います。
◆雇用型ギグワーク:発注者と働き手が雇用契約を結ぶ形態
①労働時間が法的に保護される(勤務先と雇用契約を締結)
②社会保障がある(雇用契約には、労働基準法が適用される)
③仕事の裁量の制限(企業から直接指揮命令を受ける)
④最低賃金の保証(多くの場合は時給で報酬が計算される)
◆業務委託型ギグワーク:発注者と働き手が業務委託契約を交わす形態
①労働基準法が適用されない(成果物や遂行した業務に対して報酬が支払われる)
②成果報酬(納品物の質や業務の重要度によって単価は大きく変わりやすい)
③最低賃金は保障されない(あくまで業務委託)
◆働く側もそうですが、発注する側もしっかり仕組みを理解して活用していきたいものです。
先行するアメリカの状況を見れば、日本でもますます働き方は多様になります。
ギグワーカーも増加し続けるでしょうし、どう活用できるかという観点はマネジメントにお
いても重要かつ不可欠になるでしょうね。
◆ちなみにギグワーカーを正社員に登用する可能性もあり、事例も出てきています。
その一つのパターンが先述した「雇用型ギグワーク」です。
ギグワーカー自身が正社員登用をどれくらい望んでいるかについては、タイミーによる調査
結果が発表されています。
それによると、ギグワーカーの約40%が「働いた先の環境が良ければ、正規雇用での登用を
希望する」と回答しているとか。
先入観を持たず、キッカケを求めているワーカーに目を向けることも必要かもしれません。
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それにしても、です。
仕事内容や転勤の有無など「入社前に思ってたのと違う」という理由で「代行会社を通じて」
退職を申し出る人が急増しているというニュースには本当に複雑な思いがします。
年をとった証拠なのでしょうか。。