[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2660]

推し

みなさん、おはようございます。
ケアビジネスパートナーズの尾添です。

ここ数ヶ月、高校生の娘がソワソワしている姿をよく見かけます。
朝早くからお菓子作りをしたり、しきりにスマホをチェックしたり。
まさか、父親が知らないうちに?!
勇気を振り絞って聞いてみると・・・「誕生日ライブなど推しのイベントが続く」のだと。

というわけで、今日は「推し」について書いてみます。
それでは本日のメルマガです!

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■■推し
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◆「推し」という言葉が使われ始めたのは2000年代初頭のAKBファンがキッカケだと言わ
れています。
もとは「一押し(一推し)」からの派生?とかなんとか。
個人的な感想ですが、よく使う「ファン」という言葉よりも対象に対する愛情を感じます。

◆娘を見ていて感じるのは、とにかく楽しそうだということ。
同じ推しを持つ友人と楽しそうに連絡を取り合い、ファンクラブやSNSで交流したり、部屋
でグッズ作りに勤しんだり。
何というか、とても明るいのです。
自分の学生時代を思い出すと、好きだったアイドルはあまりメジャーではなく、月刊明星の
切り抜きを下敷きに別紙の下に挟んで誰にも見られないよう一人で楽しむという、隠れ○○
のような毎日でした。
これは個人差がありますかね笑

◆メディアを見ると、たまに若い人の推し活について否定的な意見を目にすることがあります。
主には「浪費」や「逃避」といったキーワードとともに語られます。
他にも「生きがい」や「自己表現」の対象だとか、なかには「自己満(足)」などなど。
もちろん行き過ぎた活動は問題でしょうが、いつの時代にも同じような現象はありますよね。
きっと私たちも親世代から同じような感情を持たれたはず。
ちなみに私の青春ど真ん中には、ファミコンやキンケシなど熱狂するものがありました。

◆それよりも私たち先輩は、これからの現役世代として日本を支えていく若者たちのことを
理解し、きちんと向き合っていく必要があります。
日ごろシニア世代のことばかり語りがちですが、経済を回すという観点で若者世代、そして
彼・彼女らの推し活は無視できません。
実際に、推し活・オタ活における経済効果は2021年度で合計6840億円、この数字は年々
増えています。(矢野経済研究所の発表より)

◆そう思いながらTVCMやメディアを見ると、巧みに若者心理に訴求するサービスや商品が
増えていることに気づきます。
例えば・・・
単発バイト求人サイトを運営する会社のCMでは「好きな日にバイトを入れることができる
から自由に推し活をすることができる!」と訴えます。
カラオケボックスに「推し活専用プラン」を用意する運営会社があり、各種小道具を含めて
カラオケボックスで推し活会の開催を支援してくれます。
また100均など雑貨店に行けば、推し活を行うための小道具や推しをデコレーションするた
めのグッズが多数売られており、みんな独自の推し活グッズ製作を楽しんでいます。
その他あれこれ、自社商品・サービスについて熱狂的なファンを育てて味方に付ける「推し
活マーケティング」が広がりつつあり、確実に企業を、そして経済を動かしています。

◆「推し活」を「自己満」などと言うなかれ。
閉塞感さえ感じる世の中において、彼・彼女たちは間違いなく経済に貢献しているのです!

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「推し活」に限らず仕事以外の自分の趣味や時間を大切にする人たちにとって、自分の会社
は「働きやすい職場」なのだろうか。
そんな観点も、これからより大切になりそうですね。

今週もお疲れさまでした。
ステキな週末をお過ごしください!