[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2596]

猛暑を乗り切る!

みなさん、おはようございます!
毎週金曜日の担当、ケアビジネスパートナーズの尾添です。

最初にお知らせです。
来週・再来週と本メルマガの配信はありません!
メルマガを楽しみにして下さる皆さま、2週間だけお待ちください。
再開は21日(月)、それまで我々も知識を詰め込む充電期間とさせていただきます。

本日、お休み前のテーマは、まさに日本全体が真っ只中にある“猛暑”について。
「その言葉だけで暑苦しいぞー」など言わず、どうかお付き合いください!

それでは本日のメルマガです!

──────────────────────────────
■■
■■猛暑を乗り切る!
■■
──────────────────────────────
◆改めて言うまでもなく、連日の猛暑・・・ですね。
毎日のようにスマホ画面に『熱中症警戒アラート』通知が届きます。
個人的に夏は好きなのですが、それにしても「極端すぎるやろ!」と天に向かって突っ込み
たくなります。
これだけ暑い日が続くと、もう精神状態までおかしくなりそう。。

◆そう思ってしまうような事件を目や耳にすることも多いですね。
近年の心理学の研究でも、気温や気候が人の性格や社会性に関係することは示されています。
中でも、暑さがイライラや攻撃性を引き起こすという仮説は、高温仮説(heat hypothesis)
と呼ばれます。
そのメカニズムはと言うと
「暑さは不快な感覚を生み出し、不快な感情を引き起こす。不快な感情は、攻撃的な感情や
行動につながる。」
「暑さは生理的なストレスを与え、自律神経やホルモンのバランスを崩す。ストレスは攻撃
的な感情や行動につながる。」
「暑さは思考や判断力を低下させ、冷静さや合理性を失わせる。思考力や判断力が低下すると
攻撃的な感情や行動につながる。」
要は、暑さは人を攻撃的にしてしまうのだ、と。

◆実際に高温仮説は様々な研究で検証されています。
気温が高い日や季節には・・・
「暴力犯罪や自殺率が増加する傾向がある。」
「野球の試合で乱闘や退場者が増える傾向がある。」
「運転中のイライラやクラクションの使用回数が増える傾向がある。」
「人間関係における評価や協力性が低下する傾向がある。」

◆そんなの嫌だーー!!

◆猛暑と聞くと、地球温暖化による現代特有のものだと思われるかもしれませんが、実は歴史
を遡ると過去にも猛暑に苦しんだ時代がありました。
中でも、平安時代は『中世温暖期』と呼ばれる気候により30度を超える真夏日が続き、現代
に匹敵する暑さがあったと言われています。
平安時代の有名人 藤原道長が残した日記『御堂関白記』には、1017年(寛仁元年)7月23日
にこのような記述が残っているそうです。
「今日は非常に暑くて耐えられない」(現代語訳)
うーん、なんという親近感!笑
ちなみに、この日の気温は36.8度を記録したとのこと、現代でも猛暑日とされる気温です。

◆今のようにエアコンや扇風機なんて無い時代に、どうやって凌いでいたのでしょうか。
例えば住宅について、平安時代の貴族たちが住む家屋は寝殿造りが一般的でした。
この寝殿造りの特徴といえるのが、壁がなく吹き抜けになっているところで、室外と室内を
遮るものは廂(ひさし)や屏風(びょうぶ)ぐらい。
現代の家のように壁がないため、とても風通しがよいなかで生活を送っていたようです。
また、この時代の貴族たちの住宅には庭に池がつくられることが一般的だったとのこと。
風流を楽しむためという目的もあったと思いますが、貴族たちはこの池の空気を風によって
室内に入れることで体感温度を下げ、暑さを和らげていたとも言われています。
まぁ私たちは科学技術や経済発展や社会進歩などの恩恵を受けており、その成果は平安時代
の貴族たちから見れば驚くべきもののはず。
どちらが良い悪いという話ではありませんし、平安時代の例に出したのは貴族の話。
なんだかんだ、現代の日本に住む私たちは本当に恵まれているのだと思います。

◆暑さに対する適応力には個人差があります。
暑さに慣れている人は、暑さに対して耐性があったり、工夫したりすることで、イライラを
抑えたりすることができます。
月並みな内容ですが、暑さでイライラしないためには、科学的・心理学的にも効果があると
言われる以下のような対策をおすすめします。
・冷房や扇風機などで室内の温度を快適に保つ。
・水分や塩分をこまめに補給する。
・清涼感のある飲み物や食べ物を摂取する。
・爽やかな色や柄の服を着る。
・ミントやレモンなどの香りを嗅ぐ。
・涼しい音楽を聴く。
そして、
・暑さに関するネガティブな話題を避ける!
・暑さに対する感謝や楽しみを見つける!!

◆暑苦しいテーマを取り上げておきながら何ですが、最後に平安時代に詠まれた和歌を紹介
して終わりにします。

なつのよの ほととぎすなく 夕暮れは
人こそ見えね 山里の空(藤原敏行)

なつのよは あまのかぐやま いなばたり
かみさまごとに おもひいでつつ(藤原定家)

昼間の暑さは何とかしのぎ、たまには夕方以降に涼を求めて出歩いてみませんか!?
心穏やかに、なにか楽しいことを見つけて夏を乗り切りましょう!

──────────────────────────────
冒頭でもお知らせしましたが、来週から2週間ほどメルマガは配信がありません。
再開は21日(月)です。

夏を楽しみましょうなんて言いましたが、暑さだけでなく台風被害のニュースもあります。
くれぐれもお気をつけください。

みなさん今週もお疲れさまでした。
素敵な週末、そして“暑くて熱い”夏をお過ごしください!!