[ケアビジネスSHINKA論 Vol.2537]

既存の福祉経営に対する“一抹の不安”(1)

おはようございます、

ケアビジネスパートナーズの原田です。

「介護事業者に財務状況の報告を義務付け 改正法が成立
介護職の賃金水準も見える化へ」

・・・・

総論としては大・大賛成ですが、

各論レベルでは当初の趣旨に比する中、

“これでいいのか?”

と感じるところも個人的には在る次第です。

どうせなら健全な競走が始まるような施策にしてほしい・・・・

関心をお持ちの皆様は、下記をご確認くださいませ。

https://www.joint-kaigo.com/articles/9200/

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では、本日のメルマガに入らせていただきます。

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■■既存の福祉経営に対する“一抹の不安”(1)
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●「原点回帰」というキーワードのもと、2014年~2015年頃に私自身の頭の整理として
書き留めていた文章の一部を複数開にわたり共有させていただいた先週のメルマガ。“理
(経営)”と“情(理念・志・想い)”を両立させ、

●真摯に現場に取り組む介護事業者に1社でも多く“存続・発展”を続けていただくために、我々ケアビジネスパートナーズはどのような価値を提供していくべきなのか・・・・?そんな
“自問自答”までの内容をお伝えさせていただいた訳ですが、

●その一方、当時、年間200日以上全国各地を駆け回り、主にセミナー活動を行う中でよ
り一層、強く感じるようになっていた福祉事業経営に対する“一抹の不安”、及び、その不
安に基づいて綴っていた雑感にも数年ぶりに目を通す機会がありました。

●その雑感文について俯瞰する中、本内容についてもひょっとすると、日々、お付き合い
いただいてメルマガ読者の皆様に何らかの“気付き”や“示唆”を感じていただける方がいら
っしゃるかもしれない?という想いのもと、

●本日も是非、私の駄文を共有させていただきたく思います。以下、ご確認くださいませ
(今回の文も少々長いので、今日と明日の2回に分けてご紹介させていただきます。悪し
からずご容赦下さいませ)。

●一方、全国を駆け回り、日々、現場に奮闘される経営者と触れ合う中、一抹の不安が芽
生え、その不安が徐々に大きくなりつつあるのも事実。それは、“地域密着介護事業者”の
多くが抱える経営体質の問題だ。

●実感するに、介護保険が始まった2000年から現在の2015年に至るまでの間において、
営利・非営利に関わらず、多くの福祉経営者には、介護保険に「依存した」「護られた」
経営スタイルが沁みついてしまっているように感じている。

●「顧客さえ集める事が出来れば、後は国(介護保険)が食べさせてくれる」・・・・そん
な、他業界ではありえない大変恵まれた環境が“当たり前”になってしまっており、例えば
経営者が最も頭を悩ませる「“値決め”に向き合う能力(≒顧客も喜び、会社にも利益を残
せる値段設定に対する難しさや覚悟)」「外部環境変化に対する適応能力」、

●そしてそれらを包含する形での「自らの力で独自の未来を描き、その未来を切り開いて
いく能力」が鈍ってしまっているように思えてならない。前述の通り、今後、介護報酬の
低減が益々加速する中、このスタイルだけでは発展どころか、存続すらもおぼつかなくな
る事業者が多発することは明らかだ。

●そのような環境に突入することを考えると、今、正に市場で顕在化しつつある「資本力
のある企業による小規模事業者のM&A」がますます進行してくることも自然の理だと言
えるだろう。当然のことだが我々自身、それらの動きを否定するつもりは毛頭ないし、

●市場の活性化、及び社会基盤の維持という視点においては至極必要なことであるかもし
れず、それらの動きに協力していくことも勿論、やぶさかではない(志が合えば、という
前提ではあるが)。しかし、その一方で、一抹の不安感が拭えないのも事実だ・・・・

●・・・・さて、本日は一旦、こちらで止めさせていただきます。少しでも心に引っ掛かりを
感じていただけた方は一度、時間を取り、上記に対するご自身の見解について(賛意・反
意含め)自らの頭の中を整理してみていただいても有意義かもしれませんね^^

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、午前中は3件のオンラインミーティング。

午後もデスクワーク&打合せが続きます。

皆様は本日、どのような1日をお過ごしになられるのでしょうか?

では、互いに充実した1日となるよう、今日も共に頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。