[ケアビジネスSHINKA論 Vol.1476]

マーケット把握の“基本の基”をあらためて見つめてみても悪くないかもしれません。

おはようございます、

ケアビジネスパートナーズの原田です。

3月20日に開催された、

第76回社会保障審議会介護保険部会。

“介護予防・健康づくりと保険者機能の強化”

等、地域づくりに関する議論が行われたようですね。

関心をお持ちの皆様は下記をご確認下さいませ。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000184159_00003.html

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

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■■マーケット把握の“基本の基”をあらためて見つめてみても悪くないかもしれません。
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●先日、九州地区の介護経営者(A社長)と意見交換させていただいた時の事。「うちのエ
リアの介護マーケットは既に飽和していまして、、、」そんなA社長の言葉の奥に潜む悩み
に共感しつつも違和感を覚えた私は、「本当に飽和しているのでしょうか?」と疑問を呈し
つつ、「一度、やってみましょう!」と、ある作業をA社長にご提案させていただく機会が
ありました。

●するとその数日後、A社長よりとても嬉しい報告が、、、^^「あの後、原田さんから教わ
った方法を叩きに独自でデータを調べてみたところ、“うちのエリアはまだ飽和していない”
“まだまだ伸びしろがある”と思い直すに至りました。現実的な足元の業績はまだ何も変わっ
ていませんが、事実を知って、“やりようによってはまだまだ行ける”という前向きな気持ち
になれたことは私にとって大きな収穫です。ありがとうございました」・・・・

●A社長にさせていただいたこのご提案、本メルマガをお読みの皆様の中にも興味をお持
ちいただける方が中にはいらっしゃるかもしれない?という想いのもと、本日は是非、A社
長にお伝えさせていただいた内容の概略を皆様にも共有させていただきたく思います。「マ
ーケットのポテンシャルをFACT(事実)から掴む」という話についてです(既におやりにな
られている方は、“再確認”という視点でお読み下さいませ^^)。

●自エリアにどれだけの潜在顧客が存在しているのか?その数値を概算算出することは、特
に行政が絡む我々介護サービスにおいては、それほど難しいことではありません。例えば潜
在顧客として、自エリアにおける要介護・要支援のご利用者の大枠人数を把握することを考
えてみましょう。

●介護保険事業計画や高齢者福祉計画(或いはそれらに近い名称)等々を通じ、自治体は“年
齢別人口”“要介護・要支援人口”は勿論、場合によっては“各町ごとの要介護・要支援人口”ま
でを公表しています。

●各町ごとのデータが公表されていない場合は行政に問い合わせてみてもOKですし、或いは
凡その概算数値が把握できれば十分、という場合には、「自エリアの人口×(自社が属する自
治体全体の)要介護・要支援者比率」で算出することも出来るでしょう。仮にここで得られた
数値を(A)とします。

●その上で、(A)から自エリアにおける施設・居住系サービス等の定員数を引くと(全て満
床と仮定)、自エリアにて在宅で暮らされている要介護・要支援者の大枠の人口が見えてきま
す。仮にこの数値を(B)としましょう。

●更に、例えばデイサービスを経営されている場合を例に考えると、(B)から自エリア内の他
社デイサービスの登録人数を控除していけば(=精度の問題はさておき^^、そのようなデータ
は“介護事業所・生活関連情報検索”でもオープンになっていますしよね)、

●“他のデイサービスを利用されていない、在宅の要介護・要支援者数”が出てきます(勿論、他
社サービスからの乗り換えも十分考えられるわけですから、攻めのスタンスをお持ちの方等、こ
の数値を控除するかどうかは皆様次第ですが^^)。この結果、得られた数値を(C)としましょ
う。

●そして、この(C)の数値を把握した時に初めて、“マーケットが飽和しているかどうか”が分か
る、ということではないでしょうか(ちなみにA社長は自エリアの(C)を算出した結果、あまり
のポテンシャルの高さに驚き、地域の見え方が変わると共に、“まだまだ努力・やり方次第で利用
登録人数を増やすことができる”と判断されたようです^^)・・・・

●・・・・さて、上記内容、皆様はどのようにお感じになりましたでしょうか?少しでも興味・関心を
お持ちいただけた方は、一度、時間を取り、自社のエリアにはどれだけのポテンシャルが残されて
いるのか、あらためて再点検してみても悪くないかもしれませんね(上記はあくまで大枠の思考プ
ロセスですので、是非、皆様なりのロジックを付加・肉付けいただき、自社の求める数値に近づけ
て下さいませ^^)。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は、午前中は神奈川・横浜市内にて打合せ。

その後、デスクワークを経て静岡・浜松に移動し、

夜の浜松での打合せに臨みます。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。