[ケアビジネスSHINKA論 Vol.898]

「認知症の介護をしたことがない」8割超 埼玉県世論調査結果

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の鈴木です。
今週もよろしくお願い致します。

弊社原田も触れましたが、今週は大阪で「関西ケアビジネス研究会」
を開催しました。
今回も本編終了後の「お茶会」も含め、様々な話題が飛び出し、
参加者それぞれの視点からの意見はとても興味深いものでした。
この会の最大のポイントは、普段忙しい方々が一同に会し,高密度な
空間で意見交換することにあることを再認識しました。

3ヶ月単位で全国7都市にて開催のケアビジネス研究会。
お近くで開催の際は、ぜひご参加下さい。
(お近くでなくても大歓迎です。)

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■「認知症の介護をしたことがない」8割超 埼玉県世論調査結果
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●埼玉県は「平成28年度 埼玉県政世論調査結果」を公表しました。この世論調査は「生活意識」「日常生活」「県政への要望」の定期調査に、今年度の3つのテーマ「スポーツ振興」「認知症」「水道利用」で構成されており、埼玉県全域の18歳以上の男女2,175人から回答を得ています。

●その中で「認知症」についての結果をみると「今まで介護したことはない」(80.8%)という回答が8割を越えています。逆に「以前、介護したことがある」(14.1%)、「現在、介護している」(5.0%)を合わせた「介護経験あり」が19.1%となっています。

自分自身が認知症になることに対するイメージについては、「とても怖い」(42.8%)が最も高く、「やや怖い」(32.0%)を合わせた「怖い」というイメージで74.8%と7割を越える結果となっています。「怖い」というイメージは率直な感覚なのだと思う反面、先の介護経験がないというところから「認知症の現状」を正しく理解していないが故の不安もあるのではとも感じます。

また、認知症カフェの参加経験等は、「参加したことがある」(1.0%)、「認知症カフェについて聞いたことはあったが、参加したことはない」(16.0%)と合わせた「認知度」は17.0%と、こちらは2割にも満たない結果となっており、やはり「認知症」との接点が少ないことを連想させる結果となっています。

●これはあくまでも「埼玉県民」に対する世論調査ではあります。とはいえ、認知症に対する意識について、地域による極端な違いはないものと思われます。この調査データをみれば、「認知症」や「介護」に接している人は決して多くはありません。一方、これから高齢者人口がさらに増えることを考えると、近いうちに身内を含め介護に関わる人が増えることが想定されます。つまりこれから何らかの形で介護に関わることとなる人、介護事業者に雇用されるか家庭の中かは別として、単純に介護に関わると言う意味で潜在的な介護従事者がたくさんいると言えます。

●これから国も入門研修を整備して、女性や高齢者などから介護に関わる人の裾野を広げるという考えを示しています。事業者にあっては、そうした介護未経験者の方々に対して、いかに介護に触れてもらうかというきっかけづくりも重要でしょう。

*参考<埼玉県政世論調査結果の概要>
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0301/yoron/documents/yoron28-gaiyo.pdf

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

又、ご意見等もお聞かせ下さい。
今朝はお付き合いいただき、ありがとうございました。