[ケアビジネスSHINKA論 Vol.896]

「目標」という言葉の深さ。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

“あきらめない人の車いす”

というコンセプトのもと、

歩くのが困難な人が自分の足で漕ぐ、

という画期的な発想でつくられた車いす

“COGY”
が、高い注目を集めているようですね。
誕生してからかなりの時間が経過している
“車いす”
ですが、
まだまだ
“イノベーション”
の余地が残されていることに、
軽い驚きと未知の可能性を感じるのは
私だけでしょうか。
こういう動き、もっともっと活発になって
もらいたいものです。
では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■「目標」という言葉の深さ。
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●昨日、「経営者は意識・意志を持って、重要性が高い業務に自らの時間資源を投入すべき」という内容のメルマガを共有させていただきましたが、今日は、別の切り口から、似たような話をお伝えさせていただきたいと思います。「経営者として、自らの時間当たり利益目標を幾らに設定するか」という話についてです。

●以前、介護業界に特化する前にお付き合いをさせていただいていたある経営者(A社長)は、会社が小規模の頃から分かりやすい目標指標として、「自らの時間当たり目標利益額を1年以内に「最低3万円」に到達させる」という目標を掲げられていました。仮に1日8時間、1ヶ月で25日間稼働するとした場合、A社長が中心となり、会社全体で稼ぎ出すことになる月当たり利益総額は3万×8時間×25日=600万円。年間では600×12か月=7200万円になる計算です。そして、そのうち、3分の1を経営者の報酬として考えると、7200万円×1/3=2400万円。彼は当時、先ずは月200万円役員報酬を取れるようになりたい、ということを目標に頑張っていたので、計算としてはピッタリ合ってきます。そして、そのセルフイメージのもと、まだ会社がヨチヨチ歩きの頃にいきなり社員を3名増やし、自らが抱えていた業務をどんどん社員に割り振り始めたのです。

●当時、30代前半だった私は社長のこの経営判断を見て、驚きと共に次のような質問を投げかけました。「社長、まだ会社として利益が上がっていない状態であるにもかかわらず、社員を3名も増やしてしまうなんて、本当に大丈夫ですか?それって、時間単価3万円の利益が出た状態の時の組織体制ですよね。せめて社長の給与+αの利益が出始めてから人員拡充をした方が良いのでは?」その問いかけに対し、A社長の答は極めてシンプルなものでした。

●「いや、それじゃだめだ。この体制変更こそが、時間当たり利益3万円を稼ぎ出すための最短経路なんだ。こうすることで俺の時間が空けることが出来、利益を稼ぎ出す業務に集中することが出来るようになる。これで、早ければ半年後、遅くとも1年以内には時間利益3万円に到達できる。元の体制のままでは、1年どころか、2年、3年ぐらい経っても到達できるかどうか分からないよ。だって、物理的に時間が割けないんだから。」

●彼は私に、「現実に合わせる」のではなく、「目標に合わせる」という考え方の大事さ、経営者としてのリスクの取り方と胆力の持ち方、並びに、「夢物語でなく、本気で到達したいと思える目標を設定する」ことの重要性を教えてくれました。それらがあって初めて、人は、現状打破を本気で考えるようになるのではないでしょうか。

●さて、翻って、ここで質問です。皆様は、皆様の時間当たり利益を幾らに設定されているでしょうか?或いは、そのようなものでなくとも、「〇〇年後までに何としても達成したい目標」というものはありますでしょうか?もしすぐに頭に答が出てこないとするならば、一度、あらためて考え、設定してみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は大阪にて、関西ケアビジネス研究会の
第1回目を開催。

終了後、一旦、東京へ戻ります。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。