[ケアビジネスSHINKA論 Vol.823]

“2種類の価値”についてあらためて考える(その2)

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

先週19日の介護保険部会では、

“利用者負担のあり方”

についてあらためて議論がされたようですね。

意見交換の中では、医療保険を参考にしつつ負担の
引き上げを求める声が相次いだ一方、

「介護はいったんサービスを受け始めると、そのまま
長期間にわたって続いていく。
医療保険とは性質が異なり同列に論じるべきではない」

「これ以上負担が重くなれば、必要なサービスでも利用
を控える人が出る。
介護離職を増やすことにもつながる」

等々の意見もあがっていたようです。

財務省からは以前より

“65歳から74歳の方に2割負担をしていただく”

という試案が提出されていますが、

果たしてどのような決着を見せるのか、

今後も議論の流れをしっかりと追いかけていきたい
と思います。

※19日介護保険部会の詳細資料はこちら

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000133952.html

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■“2種類の価値”についてあらためて考える(その2)
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●昨日のメルマガでは、「機能的価値」と「意味的価値」という言葉を軸に、自社の価値ポジションについて検討することをおススメさせていただきました。皆さんの会社の現状は如何でしたでしょうか?

●いずれの価値もとても重要であり、両軸を如何にして研ぎ澄ませていくか?について、経営者としてはしっかり戦略を練り実行していく必要があるかと思いますが、あくまで個人的感覚に基づいた意見を述べさせていただくと、介護の業界において「意味的価値」を重視し、実践・考動されている方々は比較的少ないように感じています(専門職だ、という特性が前提にあるからでしょうか)。

●「人は商品やサービスを選ぶとき、理屈や論理で判断すると一般的には思われているが、実はそうではない。人は“感情”で判断・選択し、その後、“理屈”“論理”で自らの判断・選択を正当化させているに過ぎない」著名なマーケッター、神田昌典氏のこの言葉に出会った時、私は「本当にその通りだ」と妙に納得した事を覚えています。企業として、「機能的価値」を前提にしつつ、「意味的価値」をどう引き上げていくか?例えば、ある会社では、ホームページやSNS等を有効活用し、情報発信を積極的に行いながら顧客の心に自社の名を刻んでもらおうと日々、頑張っておられます。また、ある会社では、その情報発信の前提として、“ブランディング”を仕掛けようとされています(いずれも介護業界の話です)。「携帯を買いかえるなら、次はiPhoneが欲しい」「コーヒー飲みたいから、スタバに行こう」(※)と同じように、例えば、「身体を維持・改善したいから、機能訓練のプロとの評価が高い〇〇(自社名)に行こう」「スタッフの感じの良さなら、うちの地域では〇〇(自社名)が一番」と顧客から認識していただくにはどうすれば良いか?一度、幹部の皆様と共に、真剣に考えてみるべきテーマなのかもしれませんね。

(※)あくまでも一般論に基づいた個人的主観の話ですので、当然ながら「いや、私は違う(iPhoneじゃない、スタバじゃない)」という方もいらっしゃることを注記させていただきます(その方にはまた、別の「意味的価値」を感じる商品やサービスがあるのでしょうね)

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

台風で交通手段が大混乱していた北海道から
昨晩無事に東京に戻り、

本日は、静岡・三島市でセミナーを行います。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。