[ケアビジネスSHINKA論 Vol.820]

高齢者を癒やす赤ちゃんロボット

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の鈴木です。
今週もよろしくお願い致します。

これからセミナー機会が増えます。

社会福祉法人の制度対応はもちろん、このメルマガでもお伝えしているような
注目すべき国の動向についても、直接顔を合わせて意見交換しながら確認し合
える場は本当に楽しみです。

その際はぜひお気軽にお声掛け下さい。

では、本日のメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■高齢者を癒やす赤ちゃんロボット
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●ミサワホームグループであるニュー・ライフ・フロンティア(東京都中央区)は、高齢者向けの赤ちゃんロボット「スマイビS」を発売しました。

●このロボットは、1歳前後の乳児を想定して開発されています。実施の赤ちゃんの笑い声や泣き声を使用していることで癒やし効果が期待できるほか、表情や声などからその感情を自分なりに解釈したり、「面倒を見なくてはならない」という意識が芽生えるようにするとのことです。製造は自動車部品メーカーである東郷製作所(愛知県東郷町)が行い、価格は15万1,200円だそうです。

●当初、ロボットに対する期待や位置づけは、人手不足を補完するためのもの、あるいは人の負担を減らすためのパワーアシストという側面が強かった印象があります。しかし、ペッパーくんの登場では、我々はロボットにおいて感情認識が可能であることを体験し、さらには今日それが急速に広がっていることを知っています。この赤ちゃんロボットもそうした流れにあるものと感じます。

単純な力の補充ではなく、感情面の支援をロボットに任せることについては、様々な議論があるかと思いますが、現実的にはその流れが今後ますます強まっていくことを予感させるものです。

●もちろん、ここでそうした流れを否定しているわけではありません。それを肯定したうえで、本当に人が提供するサービスとは何かについて問われているのではないかという気がします。介護にしてもただそれを実行する「作業」部分だけに着目するのではなく、深く利用者の思いを理解し、それを前提として介護にかかわっているという「一連のかかわり」が大事だと感じます。現場でなされる表面的な「作業」は同じようにみえても、それを提供する側の思いの深さは同じ「人同士」でも異なり、ましてやロボットと人とではその意味では全く異なります。「作業」だけではなくその「根底」にあるものの違いは介護提供側の大きな違いになってくるはずです。そして、この根底にあるものの可視化手法として事業者の理念明確化は有効だと感じます。

ロボットの時代にあって理念の明確化は人のサービス、思いを伝えるための具体的手法のひとつとしてますます重要なものになるのではないかと改めて感じます。

<参考>
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160816/bsl1608160500006-n1.htm

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

又、ご意見等もお聞かせ下さい。
今朝はお付き合いいただき、ありがとうございました。