[ケアビジネスSHINKA論 Vol.805]

既存の仕組みにスパイスを加え、新たな効果創出を狙う。

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

認知症の母と息子との心温まる日常のやりとり
をユーモラスに描いた舞台

“ペコロスの母に会いに行く”

が始まりましたね。

私は残念ながら予定が合わず、見に行くことが
出来ませんが、

今回のように、我々の業界を題材にした舞台や映画、

テレビなどがどんどん増えればいいな、

と個人的には思っています。

見に行かれる方は、是非また感想を教えて
下さいませ^^

では、本日もメルマガの中身に入らせていただきます。

今日の視点──────────────────────────────
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■■既存の仕組みにスパイスを加え、新たな効果創出を狙う。
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●先日、「理念をどう浸透させるか?」について、首都圏の介護経営者様と意見交換する機会があり、今から10年弱前、私が他業界企業の組織活性化プロジェクトに携わっていた際にクライアント幹部と共に思いついたアイデアを思い出し、ご紹介させていただいたところ、「なるほど、面白いかも知れない。早速、導入を検討してみます」との言葉をいただきました。本日は、その時の会話内容を皆様にも共有させていただきます。“目安箱”の発展的活用方法についてです。

●「もっといい会社をつくろう!」という掛け声のもと、社員から改善提案をもらいながらそれらに各々応えていくことで組織活性化を図る古典的な手法“目安箱”。これはこれで非常に効果的なソリューションですが、この仕組みに一工夫加える事で、理念浸透を更に図ろうとしたのが、「ミッション目安箱」というアイデアです。

●個々人の感性に基づく改善提案も勿論悪くないのですが、そこに敢えて“ミッション”という軸を定義し、浮きだたせることで、常にミッションと対比して考える思考習慣・癖を定着させていき、結果としてミッションに対する理解を深めてもらう。そんな期待効果を念頭にリニューアルを図りました。変更当初は投書される改善提案数が従来に比べて明らかに減ってしまう、という不安な出来事もありましたが(この組織には通常の目安箱が一定程度浸透しており、人事考課や四半期表彰の一つとしても組み入れられていました)、過去の提案に対して「この提案は〇〇という点で弊社理念に合致しており、故に採用となった」と経営者自らに解説をし直してもらったり、出てきた改善提案に対し、ミッションとの関係性について今まで以上にしっかりと説明し、その可否理由を“文書化”して社内全員に配布する等の地道な努力を行う事により(過去にはここまでやっておらず、月に一度、採択可否について発表するだけでした)、約半年後には提案数もほぼ元に戻り、中には今まで以上に非常に鋭い指摘や意見も出てくるようになってきたことを今でもハッキリと覚えています。

●「ミッションを浸透させ、ミッションに基づいて活動出来る職員を如何にして増やすか」全ての介護事業者に共通するテーマかもしれません。今よりもう一歩、組織としてレベルを高めていきたいと思うなら、どんな施策が必要となるでしょう?新たな施策を投入することも勿論悪くないとは思いますが、ひょっとすると、今回の事例のように、或る程度浸透している既存の仕組みに少しスパイスを加える、という視点もありかもしれません。経営者の皆様は、そんな視点で社内の仕組みを振り返ってみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日は終日、都心にて社内全体会議を行います。

皆さんは今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。