[ケアビジネスSHINKA論 Vol.1120]

とあるエピソードから何を“感じ取る”か(その2)

おはようございます、

(株)ケアビジネスパートナーズ の
原田です。

8日に開催された、介護給付費分科会。

皆さん、目を通されましたか?

まだの方は是非、早めに目を通されることをおススメ
致します。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698

では、本日のメルマガに入らせていただきます。

今日の視点───────────────────────────────────
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■■とあるエピソードから何を“感じ取る”か(その2)
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●昨日ご紹介させていただいた、明治時代に端を発した“日本とトルコのエピソード”。皆
様はどのような感覚をお持ちになられましたでしょうか?ちなみに同本の中では、このエ
ピソードには次のような小見出しがついていました─“子孫に何を残せるか”。

●「“明治二十三年の、私たちの先祖である和歌山県串本市の漁師の方々が取った行動のお
かげで、結果として一九八五年の日本人二百六十人の命が助かった”このエピソードを読ん
だ時、震えるような感覚と共に、ある想いが私の頭の中に浮かんできました“私たちの会社
は一体、未来に何を残していけるのだろうか?”・・・・この新たな視点を踏まえて、あらため
て自社のビジョンやあり方を見つめ直してみたいと思います。貴重な情報、ありがとうござ
いました」私にメッセージを下さった札幌の介護事業者、A社長が感じられた気付きです。

●このA社長からのメッセージを読ませていただきながら、私は、近畿地区にて介護事業も営
みつつ、“町づくり”に懸命に取り組まれているNPO法人の理事長(A理事長)と話した時のこ
とを思い出していました(下記、A理事長の言葉の要約です)。

●「勿論、“高齢者のために”という想いは当たり前に持っています。でも、私の中ではど
ちらかと言うとそれ以上に、“次世代の子供、孫たちの為に”という想いの方が強いんです。
“危機感”と言った方が適切かもしれません」A理事長の言葉を続けます。

●「というのも、“高齢者の為に”と、そこばかり見ていては “今の高齢者の方々が良ければ
それで良い”という視野狭窄状態に陥りやすく、結果として、次の世代に安易に負担を付け
回すような選択を良しとしかねない。そんな危うさを感じてしまいます」

●「だって、これ以上借金を膨らませることばかりやっていって、私たちの次の世代の孫や
その子供たちは一体どうやって生活していくんでしょう?ただでさえ少子化が問題視され
ているのに。付け回しもいずれは限界が来るのは当たり前ですよね」

●「他方、私たちが今、こうして自然溢れるこの素晴らしい町で生きていられるのは、私た
ちの前の世代の方々が頑張ってこの自然を守り、つないで下さったおかげであることは、間
違いのない事実です。その時間軸の視点に立って今の我々世代がやるべきことを考えた時、
同じようにこの素晴らしい町、素晴らしい自然を、次世代へしっかりとつないでいくことこ
そが大事なのではないかな?と思うんです」

●「その視点に立った時、今の“高齢者”と呼ばれている世代はどうあるべきなのか。孫世代や
その次の世代の未来のために、どんな気概を持って、どんな行動を取っていくべきなのか。勿
論、“高齢者”と一括りに出来るものではないことも十分承知していますが、その視点から私た
ちは今の“高齢者”と呼ばれる世代の方々を支援させていただきたい、と思っています。勿論、
大切にしながら、ですけどね(笑)」・・・・現在、様々な取り組みを行っているA理事長の周り
では、“次の世代のために”活き活きと地域づくりに取り組む高齢者が増えてきているようです。

●さて、翻って質問です。札幌のA社長や近畿地区のA理事長の視点(“視座”と言った方が適切
かもしれません)、皆様はどのようにお感じになりましたでしょうか?事業の目的・範囲の定義
によって、企業の未来は大きく変わってきます。自社は果たして何を目指し、何を実現していく
のか?2018年を目前に、一度、あらためて時間をとって思考してみても悪くないかもしれませんね。

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以上、何かのお役に立てれば幸いです。

今日も昨日に引き続き、

全国社会福祉法人経営青年会様(青年経営協様)
主催の研修にて、

“これから の社会福祉法人経営に不可欠な
「経営戦略構築構築・実践力」強化研修”

の研修講師を務めます。

一つでも多くの気付きを持ち帰っていただけるよう、

昨日同様、気合を入れて(&楽しみながら)臨みます。

皆様は今日、どんな1日を過ごされるのでしょうか?

では、今日も互いに頑張ってまいりましょう!

今朝もお付き合いいただき、ありがとうございました。